出版社内容情報
「青木和雄 心の処方箋」三部作。児童書の枠を超えて寄せられる親、教師からの反響に応え、教育カウンセラーの著者が書きためてきた、児童虐待、いじめ、少年犯罪のカウンセリングファイルを一冊の本にまとめました。子どもの心に寄り添いながら、大人のあるべき姿を探る、感動の話題作! 小学校高学年~
内容説明
「話を聞いて!存在を認めて!」恐れて避けるか押さえつけるか―それではおとなも子どもも救われない。心の叫びを聴きつづける教育カウンセラーが見た虐待・いじめ・少年犯罪5つのファイル。
目次
1 「三輪車」
2 「カナリア」
3 「タイムロス」
4 「ヘルプ」
5 「ナイフ」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アズマ
18
親や周囲の大人の影響で心に傷を負ってしまった子どもたち5人。子どもを自分の思い通りに育てようとする親の姿の姿。子どもは親を選べない分、親と子どもは別だということをこの中で出できた大人たちに分かってほしい、と思いました。 そこからカウンセリングを受けて、少しずつ変わっていく5組の親子の姿が印象的でした。2018/02/14
じょんたん
7
5人の子どものケースをみて、自分に置き換えて考えさせたれた本。「三輪車」育児書の発達とわが子を比較してしまう母「カナリア」なつかない子どもに対して苛立つ継母「タイムロス」分刻みに計画を立てる親「ヘルプ」いじめに耐えていた子のもう、がんばれない・・・「ナイフ」名門校での上級生からのいじめ、先生の圧力2017/05/01
ネジとサビ
6
一気読み。どの話もギリギリまで追い詰められた子どもたちが出てきて胸を突く。その後、どうなったのだろうか。親や家族の在り方が問われる。我が身を振り返りたい。2022/07/02
ゆう
4
大人を気遣い心をすり減らしていく子どもたちの純粋さを利用したり、過ちを許してくれる子どもの心の大きさに、大人は甘え過ぎてはいけない、と思う。きっと、大人は気付いていないのだろうけれど。2014/10/04
ねむい
3
周りの大人や環境の在り方で子供は変わるんだ。いつか、子を育てる時、果たして自分はこうはならないだろうか。家庭だけではない、身近にいる子供たちの心の叫びを聞き取れる人間になりたい。2013/05/17