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内容説明
雑誌連載時の扉ページやアオリ文を掲載した完全版。
著者等紹介
中沢啓治[ナカザワケイジ]
1939年、広島県に生まれる。45年、国民学校1年生のときに被爆し、日本画家の父、姉、弟を失う。その後上京し、63年に漫画家としてデビュー。66年に母親を原爆症で亡くしたのをきっかけに、戦争やみずからの原爆体験を題材にした作品を手がけ始める。68年に原爆を題材としたはじめてのマンガ「黒い雨にうたれて」を発表。73年より「週刊少年ジャンプ」に「はだしのゲン」の連載を開始。2002年、谷本清平和賞受賞。2012年、肺がんのため死去。享年73(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紫陽花と雨
20
アニメを先に見ていたので、絵描きの兄ちゃんが元たちと出会って、口で絵筆を取るようになり立ち直るエピソードが印象的で好きだったので、漫画での政二の最期に驚いて、いたたまれなくなった。「早く死んでほしい」という家族の声や、お化けだという近所の人たち。同じ広島にいても、被爆者への差別、ピカの毒というデマ。朝鮮の人やお金がない人は診てくれない医者。戦争が終わって非国民とやっと言われなくなったのに、今度は酷い差別。お腹を空かせた子どもたち。疑心暗鬼と、優しくなれない人たち、戦争は本当に心も体もズタズタにする…。2024/09/30
ツキノ
7
「被爆者の胸たぎる怒りを 叫びを 証人のペンが堂どうと描く 絶賛の中沢節!!」という惹句に当時の週刊少年ジャンプ編集者の熱さを感じる。心が荒みきると、人はここまで意地が悪く、残酷になるのか。自己防衛のために仕方がないことなのか。ゲンのたくましさが胸を打つ。2020/03/06
青雲空
5
原爆は間違いなく虐殺だったと思う。これを連載したのは少年漫画誌。果たして今ならできるだろうか。2024/08/13
n
3
表紙に進次がいるのでなんでかなと思ったら驚きの展開。一巻では被曝のグロテスクさに圧倒的に心をえぐられるが、二巻では〈ピカドン〉を忌避する人々のいじめ、これにメンタルをやられる……こういうのが地味にかなりキツい。あとはもう壮絶な絵描きの顛末。これを読んでしまうとどんな怪物もモンスターもゾンビも、どうでもいいものに思えてしまう。それらは結局、人間のことだ。2024/02/02
泣いた赤鬼
1
初見。死にたい。つらい。ただ生きてるだけなのに、つらい。本当に死にたくなってくる。なんでおれは、こんなにつらい目に遭っているんだろう。ボクが何したってんだ。マジメに本を読んでいるのに、それを邪魔される。つらい。死にたい。なんでボクが、こんな目に? ……鬱。鬱だ。死にたい。つらい。この世は、生き地獄だ。つらい。つらい。つらい2023/12/15