出版社内容情報
35万部突破の感動のロングセラーが、多数の読者からのリクエストにお応えして、装いも新たにオールカラー絵本で登場! 原作の印象深さをそのままに、幼児からじっくり楽しめるよう、文章を少し短めにしました。我が子を思う母親の心情をつぶさに描いた、心にしみる”愛の絵本”。
内容説明
ぼうやがうれしいと、かあさんはいつもうれしいの。こぎつねをなくしたかあさんぎつねがひそかに思いをよせたのは、かわいらしい人間の男の子でした…わが子を思う母親の心情をつぶさに描いた心にしみる“愛の絵本”。
著者等紹介
戸田和代[トダカズヨ]
東京都に生まれる。『ないないねこのなくしもの』(くもん出版)で日本児童文芸家協会新人賞、『きつねのでんわボックス』(金の星社)で第8回ひろすけ童話賞を受賞
たかすかずみ[タカスカズミ]
福岡県に生まれる。子ども向けの雑誌や絵本のさし絵を手がけるなど幅広く活躍。パステルを使ったやさしくあたたかい画風は定評がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
匠
82
ある夜、男の子が電話ボックスから、入院中のおかあさんに電話をしている・・そんなところから始まるお話。でも主人公はキツネのおかあさん。読みながらだんだんとわかってくるキツネの事情と男の子のこと。胸が苦しくなるほどせつなくて、何度読み返しても同じところで泣いてしまう。この本は、子どもが読むより、大人が読んだほうがずっと身にしみて感動できると思う。最近はあまり利用されなくなってきた電話ボックスがうまく使われて、物語を盛り上げているのさえせつなくなってくる。 2013/11/03
aiaimo`olelo
34
ぼうやをなくした母きつねのお話。失意の底に横たわる母きつねが、ある日電話ボックスで見かけた男の子に思いをよせていく… 息子に読み聞かせする前に1人で読んでみたけれど、これはダメだ絶対泣く😭すでに今でも大号泣😭そして、私達母子自身を投影してしまうだろうから今は読み聞かせなくてもいいかな…と少し迷う。泣きながら読む母の姿を見て愛されている深さを感じてくれるかもしれないけど、僕 小さいうちに死ぬこともあるんだ…とは今はまだ考えてほしくない気も…。 ただし、素晴らしく良いので いつかは読んでもらいたい絵本。2023/01/21
うーちゃん
30
「かあさんって、ぼくがうれしいと、いつもうれしいっていうんだね」「ぼうやがうれしいと、かあさんはいつもうれしいの」はっと気づけば、涙がぽたり。悲しみ、切なさ、あたたかさ、きつねのお母さんのいろんな想いが心に響きます。きつねが出てくる童話は名作が多いですよね。子どもに読み聞かせできるようになったらしてあげたいけど、泣けちゃってできないかも。2016/10/15
舟江
28
親子のコミュニケーションを電話、直接の会話、心の会話の3種類に分け、そこに病気や死を絡めた秀作。今や携帯の時代になってしまったので、良さが分かりにくくなってきているのかもしれない。2019/03/01
はしけん
28
悲しいね。子供を亡くした親は。自分も親だから、涙でてくる。聞いてる君らは、パパが子供の頃、親の気持ちなんかちっとも分かってなかったのと一緒で、ピンと来ないかもしれないけど、パパもキツネのお母さんと一緒なんだぜ。2012/07/12