日本の文学
ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記

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  • サイズ B6判/ページ数 286p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784323008165
  • NDC分類 K913

出版社内容情報

子どもたちといっしょに、歌をうたい、芝居を演じ、星空を仰いだ宮沢賢治。時代をこえて読みつがれてきた名作に、映画『銀河鉄道の夜』の画家が絵を添えておくる賢治の童話の傑作集。   小学校高学年~

内容説明

子どもたちといっしょに,歌をうたい,芝居を演じ,星空を仰いだ宮沢賢治。その果てしなくひろがる空想世界は,魔術のように読む者の心をさそう。時代をこえて読みつがれてきた賢治童話の傑作集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みう

29
『グスコーブドリの伝記』の前身にあたる作品。グスコーブドリは現実的な〈人間世界〉の話であるのに対し、こちらは幻想的な〈ばけもの世界〉の話。ばけもの世界では、人間界に姿を現す〈出現罪〉がいちばんの罪である。世界一の裁判長に登りつめたネネムですが、慢心によりうっかり出現してしまい自らを裁判することに…。 原稿が一部喪失しているのが残念でならない。アニメや舞台にしても面白そう。2025/05/10

Bartleby

8
映画「グスコーブドリの伝記」を観て「ペンネンネンネン・ネネム」の影響を強く感じたので、今回改めて読んでみました。イーハトーヴで火山学者になるグスコーブドリと違い、ネネムはばけものたちの世界で裁判官になり、出世していく。グスコーブドリほどドラマチックな話ではないけど、出現罪や、悪とそれを背後で操る悪の連鎖などが扱われていて、また違った面白さがある。「ペンネンネンネン・ネネム」が書き直され「グスコーブドリ」になったらしいですが、映画を観たあとだと二つの世界がパラレルな関係であるかのような印象を受けました。2012/07/10

M1号

4
ブドリの原作らしい。あちこち原稿なくて残念、賢治氏はあくまで趣味でもの書いて原稿保管してなかったの?■可笑しなバケモノ世界を真面目にしれっと描写するなかにも、静かで痛烈なメッセージが。相変わらずセンスありすぎるオノマトペや言葉選びにきゅんきゅんする。『故なくして擅(ほしいまま)に出現』『あとはあしたのことです。』がツボ。『マミミの声が小さな白い三角の光になってネネムの旨にしみ込むばかりでした』『ノンノンノンノンノンといううなり』『一人はバアと音がして肩から胸から腰へかけてすっぽりと斬られ』2014/07/14

おっくん

3
表紙からは普通の児童文学集に見えるが、中を開いてビックリしたのは挿絵がますむらひろしである事。丁寧な解説もあり、物語の背景にも興味をそそられる。2017/02/24

norinori

3
グスコーブドリの伝記の原作になっているらしいが、自己犠牲の印象が強いそれとはかなり違った作品。貧しいネネムが父母を失い、妹と別れ、立身、裁判長に上りつめる。悪の連鎖を比喩した裁判の描写は頓智が聞いていて非常に面白い。ラストにまだ行っていないので、欠落して終了してしまって残念。2013/03/20

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