内容説明
1ミリでもいいから前に出ろ。そうすれば世界は少しだけ大きく見えるし、少しだけ遠くまで見える。新興企業の社長やヘッジファンドとの駆け引きを通じて、主人公が最後に手にしたナイスディールとは。大手証券会社勤務、債券市場のトップランナーが小説を通して語る、ディーラーになるための10のレッスン。
目次
1 ディーラーは電話の音でオーダーを聞き分けること
2 ディーラーは夢を語るな。目の前の現実を材料に売買すること
3 ディーラーは稼ぐことがすべて。それ以外の判断基準を持ち込まないこと
4 ディーラーは世間の常識を疑ってかかること
5 ディーラーはマーケットにおける敵味方の確認を怠らないこと
6 ディーラーは負けた経験を忘れないこと
7 ディーラーは誰よりも先に自分の意見を表明すること
8 ディーラーは五つのことを同時に考えること
9 ディーラーは迷っている姿を見せないこと
10 ディーラーは深刻なときこそ笑うこと
著者等紹介
町田哲也[マチダテツヤ]
1973年生まれ。慶應義塾大学経済学部在学中の97年に、「我が家のできごと」で新潮学生小説コンクール奨励作受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
薦渕雅春
6
初めて読む作家 だと思う。証券会社に勤務する 塩崎俊也、先輩からの教えや 経験を 10話にして描いてる 経済小説 のような 経済・株式、債権 の入門書でもあるような。 ディーラー は稼ぐことがすべて。それ以外の判断基準を持ち込まないこと。ディーラー は世間の常識を疑ってかかること、とか。そして 後半、ディーラー は 誰よりも先に自分の意見を表明すること、とか ディーラー は迷っている姿を見せないこと、とか 同級生でもある新興企業経営者や元彼女との絡み が増えてきて、実は恋愛ものでもあったかのかなぁ、と。2016/04/16
R
5
ある債券取引の起こりから手仕舞いまでを描いた小説でした。証券や株の投資に疎いので、どこまで本当かわからないものの、そういった商売の一つを丁寧といったらいいか、値動きとともに描いているのが面白くて、次へ次へと読み進めました。途中で、自分ならどう動くかなんてことも考えたりしながら、こういうことが日常的に、しかも、たくさん起こっている世界があるんだろうかなと思うと、なかなか楽しい読書体験でありました。2014/10/18
小津
2
現役の野村の証券マンが書いたということで、おそらくリアリティのある債券ディーラーの物語となっている。個人的には興味深い内容だったので、続編も読みたいくらい。2017/06/06
ぬーまん
1
債券ディーラーという証券会社のマーケットメイカーがどんなことをしていて、どんな人たちなのか、小説でも伝わるものは大きい。2021/01/20
templecity
1
小説を通じて、証券業務を読むという企画のようだが、とても現場目線の小説になっていて、なんとなく雰囲気はわかるという程度 2015/01/23