内容説明
地震、台風、猛暑、豪雪…自然災害に克つリスクファイナンス。伝統的保険市場のキャパを超える巨大カタストロフィ・イベントの頻発。企業活動の継続・早期復旧を阻む財産的損害をリカバーする最適解は、金融資本市場にある。ART、カタストロフィ・スワップ&オプション、CATボンド、天候デリバティブの進化と活用事例をわかりやすく解説する。
目次
第1章 カタストロフィ・リスクとリスクマネジメント
第2章 リスクファイナンスと保険・再保険
第3章 リスクファイナンスと代替的リスク移転(ART)
第4章 リスクファイナンスとデリバティブ
第5章 CATボンド(カタストロフィ・ボンド)
第6章 天候デリバティブ
著者等紹介
可児滋[カニシゲル]
横浜商科大学商学部教授。1966年日本銀行入行、英国ハル大学へ留学、日本銀行岡山支店長、文書局長、東京証券取引所常務理事、日本電気株式会社常勤顧問等を経て2006年から現職。日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)、CFA協会認定証券アナリスト(CFA)、国際公認投資アナリスト(CIIA)、CFP、1級FP技能士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
5
金融と保険の融合ということですが、どちらの分野も同じようなリスク分析の考え方で業務上のリスクを軽減していくことができるということなのでしょう。保険のほうがリスクに対する考え方が重要であるというような感じがしました。2013/10/26
disktnk
1
大数の法則によるリスク分散が困難な低頻度高損害であるカタストロフィリスクに対して、再保険市場と、10数年前に誕生したCATボンド市場の役割、メリットデメリットが整理されている。ある程度の金融知識は必要だが、初めにペリルやハザードといった災害リスクの分類があり、保険界隈に詳しくなくても分かりやすかった。数理モデル等の話はほぼなし。以前は”リスクの最終引受人“と呼ばれていた保険業界も、近年の大災害に対してキャパオーバーであることが分かり、より潤沢である金融市場との連携が進んでいる、と理解。2014/02/07
Yudai Soshizaki
1
冬休みの読書2冊目。再保険投資とか保険デリバティブを復習。2014/01/02