出版社内容情報
同じ法律を起源にもちながら、なぜその後の規制強化は、米銀の競争力を高め、日本の銀行を弱体化したのか!
規制が自由化をもたらしたアメリカのパラドックスを解き明かす!
わが国銀行法のルーツに隠された金融再生への処方箋。
Ⅰ 米国型銀行法制の枠組み
一般銀行法の登場と国法銀行法
1.米国銀行法制の展開
2.チャーターに関する銀行法制の展開
国法銀行の権限と業務範囲
1.国法銀行の権限
2.国法銀行の存続期間問題
3.国法銀行の業務範囲
Ⅱ 国法銀行下の判例と課題
判例理論と実務の展開
1.判例理論の発展
2.授権法とエストッペル
3.信託関連会社と証券関連会社
マクファーディン法
1.マクファーディン法制定の背景
2.マクファーディン法と国法銀行の証券業務
3.マクファーディン法下における銀行の証券業務
グラス・スティーガル法
1.グラス・スティーガル法の位置づけ
2.銀行本体の証券取引
3.証券関連会社規制
4.1935年銀行法によるグラス・スティーガル法の改正
5.グラス・スティーガル法の評価
6.グラス・スティーガル法と銀行持株会社法
Ⅲ 規制強化と自由化のパラドックス
グラス・スティーガル法下の判例理論
1.微妙な危険性の法理
2.証券ブローカー業務
3.発行市場の証券業務
銀行の保険業務
1.保険販売
2.年金販売
3.保険引受
規制強化、自由化と法律
1.行政権限の拡大と判例理論の発展
2.判例理論の発展と立法措置
3.自由化と銀商分離問題
内容説明
銀行法のルーツに隠された金融再生への処方箋。
目次
第1部 米国型銀行法制の枠組み(一般銀行法と国法銀行;国法銀行の権限と業務範囲)
第2部 国法銀行下の判例と課題(判例理論と実務の展開;マクファーディン法;グラス・スティーガル法)
第3部 規制強化と自由化のパラドックス(グラス・スティーガル法下の判例理論;銀行の保険業務;規制強化、自由化と法律)
著者等紹介
高月昭年[タカツキアキトシ]
明海大学経済学部教授。1950年生まれ。東京大学法学部卒業。三井銀行、さくら銀行(現三井住友銀行)を経て、1999年4月より現職。専門は日米の金融法、金融制度論
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。