出版社内容情報
本書は、『旬刊金融法務事情』誌上の「金融判例研究会報告」を中心に、著者が最高裁調査官時代から現在まで専門誌に発表した主要金融・商事判例の評釈・解説25編を体系的に集大成したものです。
金融機関の審査・事務・管理部門の実務処理の指針として、また研究者のための格好の参考文献です。
第1部金融判例
<預金・為替>
複数の当事者が共同名義で銀行に預け入れたいわゆる連名預金と民法427条以下の規定の適用(最高裁昭62.12.17第一小法廷判決)はか2件
<債権管理>
他人の農地の売買における買主が売主に対して有する農地法3条所定の所有権移転許可の申請協力請求権の消滅時効の起算点(最高裁昭55.2.29第二小法廷判決)ほか3件
<債権担保>
債権担保の目的でされた代物弁済予約を原因とする所有移転請求権保全の仮登記と民法395条(最高裁昭56.7.17第二小法廷判決)ほか3件
<債権回収>
競争手続停止の仮処分に違反してされた競争手続の完了と競落不動産についての競落人の所有権取得(最高裁昭57.9.10第二小法廷判決)ほか3件
<倒産>
同族会社の代表者が会社のためにした保証または担保の供与と破産法上の無償否認(最高裁昭62.7.3、昭62.7.10第二小法廷判決)ほか3件
第二部商事判例
<手形法>
約束手形の所持人と裏書人との間において支払猶予の特約がされた場合と所持人の裏書人に対する手形上の請求権の消滅時効の起算点(最高裁昭55.5.30第二小法廷判決)ほか3件
<商法>
荷渡指図書に基づき倉庫業者の寄託者台帳上の寄託者名義が変更され寄託の目的物の譲受人が指図による占有移転を受けた場合と民法192条の適用(最高裁昭57.9.7第三小法廷判決)ほか1件
内容説明
金融取引に造詣が深い裁判官による主要金融・商事判例の体系的評釈書。
目次
第1部 金融判例(預金・為替;債権管理;債権担保;債権回収;倒産)
第2部 商事判例(手形法;商法)