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シナリオに基づく設計―ソフトウェア開発プロジェクト成功の秘訣

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  • サイズ A5判/ページ数 316p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784320120761
  • NDC分類 007.63
  • Cコード C3041

出版社内容情報

●内容
 ソフトウェアの設計と開発は、通常考えられているものより、偶発的で実用主義的であり、また合理的でも科学的でもない。それでもソフトウェア設計と開発のプロセスを管理するためには、多少の合理性と科学を導入しなければならない。本書では、ソフトウェア設計と開発の実質的な問題点と特徴を挙げ、その解決法として「シナリオに基づく設計」を議論する。原著者は「シナリオに基づく設計」の第一人者であり、ユーザインタフェース研究分野における豊富な知識と経験に基づいて、理論的背景と実践との関連性を解説する。さらに、論文で幅広く引用されている多数の研究を平易に説明し、例を使いながらシナリオに基づく設計を詳説する。

●目次
1章  魔法使いの弟子
1.1 例:マルチメディアシステムのデザイン
1.2 発見のガイドと調整
1.3 例:図書情報システムのデザイン
1.4 本当の問題を見極める
1.5 デザインの発達
2章 デザインとは?
2.1 問題の明確化
2.2 デザイン処置を明らかにする
2.3 解を想像する
2.4 トレードオフと従属関係を認識する
2.5 広範囲な知識と技能を統合する
2.6 人間の活動に与える影響を予想する
2.7 デザインは難しい
3章 シナリオに基づく設計
3.1 シナリオとは?
3.2 課題:設計行動は内省と競合する
3.3 シナリオは設計において内省を喚起する
3.4 課題:設計状況は流動的である
3.5 シナリオは具象的であると同時に柔軟である
3.6 課題:外部要因が設計に制約を加える
3.7 シナリオは作業指向を促進する
3.8 課題:設計の進展は数多くの帰結をもつ
3.9 シナリオは数多くの視点をとる
3.10 課題:技術的な知識がデザインを遅らせる
3.11 シナリオは抽象化:類型化される
3.12 デザインに対するシナリオに基づくフレームワークをめざして
4章 例:ビデオ情報システム
4.1 Raison d'Etre(存在理由)
4.2 設計における関係と目標の明確化
4.3 選択肢となる状況の想像
4.4 結果とトレードオフの管理
4.5 設計知識と創造と利用
4.6 人間と使用への注目を保つ
5章 例:プログラミング教材とツール
5.1 設計状況
5.2 設計分析
5.3 想像:Bittitalk ブラウザ
5.4 想像:View Matcher
5.5 開発:MiTTS
5.6 運用と評価
6章 ユーザビリティ的根拠
6.1 規準シナリオに対するクレームと要求
6.2 新たな規準シナリオの設計と分析
6.3 適切な目標の識別
6.4 継続学習
6.5 ワークグループの帰結
6.6 シナリオに基づく設計におけるクレーム分析の位置づけ
7章 累積的デザイン
7.1 再利用のためのView Matcher
7.2 View Matcher の理に適ったエミュレーション
7.3 MoleHill Guru プロジェクトでの活動のモデル化
7.4 MoleHill Goalposter でのジャンルの限定
7.5 Goalposter の想像と詳細化
7.6 デザインパターンとデザインモデル
8章 評価と理論構築
8.1 評価目標と評価手法
8.2 デザインジャンルの評価と開発
8.3 複数の理論に対する帰属
8.4 位置的に離れて分散した原因
8.5 スレッドレベルのクレーム
8.6 評価駆動型の設計
9章 ソフトウェア開発
9.1 オブジェクト指向ソフトウェア
9.2 責任駆動型の設計
9.3 シナリオからのオブジェクトモデルの開発
9.4 シナリオブラウザ
9.5 仕様と実装とのギャップ
10章 シナリオとクレームを見つける方法
10.1 シナリオはどこから来るか?
10.2 クレームをあげる方法
11章  タスク-人工物サイクルを克服する
11.1 シナリオに基づくシステム開発
11.2 MiTTS再考
11.3 LiNCプロジェクトでの要求開発
11.4 シナリオに基づく方法論へ向けて
12章  シナリオのジレンマ
12.1 シナリオに基づく設計の現状
12.2 将来の課題
12.3 魔法使いはいらない

内容説明

本書はインタラクションデザインの中心的な問題―ユーザが達成したいのは何か、何を理解するのか、そしてシステムはユーザの要求に対してどう応答すればよいのか―を直接扱っている。

目次

魔法使いの弟子
デザインとは?
シナリオに基づく設計
例:ビデオ情報システム
例:プログラミング教材とツール
ユーザビリティ的根拠
累積的デザイン
評価と理論構築
ソフトウェア開発
シナリオとクレームを見つける方法
タスク―人工物サイクルを克服する
シナリオのジレンマ

著者等紹介

キャロル,ジョン・M.[キャロル,ジョンM.][Carroll,John M.]
1950年生まれ。1976年コロンビア大学大学院博士課程修了。IBMワトソン研究所、バージニア工科大学を経て、2003年8月ペンシルベニア州立大学情報科学技術学部教授。Ph.D.。2003年米国計算機学会ヒューマン・コンピュータ・インタラクション分科会から生涯業績賞受賞

郷健太郎[ゴウケンタロウ]
1968年生まれ。1996年東北大学大学院博士課程修了。同年、東北大学電気通信研究所助手。1997年バージニア工科大学キャロル研究室にて、ジョン・M.キャロルと「シナリオに基づく設計」について共同研究。1999年山梨大学工学部を経て、2003年山梨大学総合情報処理センター助教授・博士(情報科学)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。