出版社内容情報
一般相対論は重力の理論であり、また時間と空間を結びつける理論でもあるが、数学の立場からは物理現象をリーマン多様体の理論に基づく考察によって定式化する理論ともいえる。本書は筆者の講義をもとにして、数学の立場から書かれた、一般相対論の骨子であるアインシュタイン方程式が内包する幾何学への入門書である。まず、多様体上における微積分の準備をテンソルを介して行い、次に特殊相対性理論を扱う。その後、アインシュタイン方程式の導出をし、非真空アインシュタイン方程式、コーシー初期値問題としての定式化、シュバルツシルト時空、ハミルトン形式との関係などを解説する。最後には、いわゆるブラックホールのホーキング・ペンローズ理論を解説する。
目次
第1章 多様体上の微積分
第2章 特殊相対論とマクスウェル方程式
第3章 アインシュタイン方程式の導出
第4章 非真空アインシュタイン方程式
第5章 コーシー初期値問題としてのアインシュタイン方程式
第6章 静的アインシュタイン方程式とシュバルツシルト時空
第7章 ハミルトン形式、時空の対称性とエネルギー保存則
第8章 ブラックホール領域と特異点定理
著者等紹介
山田澄生[ヤマダスミオ]
1996年スタンフォード大学大学院数学科博士課程修了。マサチューセッツ工科大学講師、コーネル大学客員助教授、アラバマ州立大学バーミングハム校助教授、東北大学准教授を経て、学習院大学理学部数学科教授、Ph.D.(スタンフォード大学)。専門:幾何解析、特に幾何学的構造のモジュライ空間および一般相対性理論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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