出版社内容情報
本書は,微分幾何学への入門と力学・電磁気学の諸問題への活用という,理論面と応用面両方からの要請に応える教科書である。そのため,二部構成とし,工学に応用が広い内容は基本編に,微分幾何学の入門的側面は発展編にまとめられている。
基本編では,ベクトルの概念からはじめ,ベクトル値関数の微積分とその応用としてのフルネ・セレーの定理や,曲面の基本形式・曲率について解説する。次に,力学や電磁気学を理解するうえで必要となる,場の概念を導入する。さらに,線積分と面積分について解説し,グリーンの定理やガウスの定理などの積分定理を扱う。物理学への応用についても一つの章を当てて紹介する。
発展編では,3次元曲面のもつ幾何的性質を紹介する。微分形式・リーマン計量・テンソルを導入し,計量とテンソルの応用としてシュヴァルツシルトによるアインシュタインの重力場方程式の解法を解説する。
目次
基本編:曲線と曲面の微積分(ベクトルの基礎と内積・外積;ベクトル値関数の微積分と曲線・曲面;スカラー場・ベクトル場と様々な微分;関数の線積分・面積分;物理学への応用)
発展編:微分幾何学に向けて(微分形式;リーマン計量;テンソル)
著者等紹介
壁谷喜継[カベヤヨシツグ]
1993年神戸大学大学院自然科学研究科システム科学専攻博士後期課程修了(博士(理学))。現在、大阪府立大学大学院理学系研究科教授。専門、偏微分方程式論
川上竜樹[カワカタツキ]
2009年東北大学大学院理学研究科数学専攻博士後期課程修了(博士(理学))。現在、龍谷大学理工学部准教授。専門、偏微分方程式論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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