出版社内容情報
本書では、特異値分解を出発点として、第1章で、本書で必要となる行列代数の知見を記した後、第2章で主成分分析を論じる。因子分析を行列分解による方法と潜在変数に基づく方法に二分して、前者を第3章で、後者を第4章で解説する。そして、第5章で、行列分解による因子分析の解と主成分分析の解を数理的に比較する。因子分析・主成分分析の解の解釈は負荷行列の回転によって促されるが、第6章では、回転の諸方法の定式化とアルゴリズムを論じ、第7章では、多くの負荷量が0になる解を求めるスパース推定を解説し、それと回転との関係を論じる。
本書は、21世紀になってから提案された行列分解による因子分析の解の性質、因子分析の解と主成分分析の解の間に成り立つ不等式、ほとんどの回転法の反復計算に使える点で汎用性のある勾配射影法の詳細、について説明する唯一の和書となる。
主成分分析と因子分析は、ともに、次元縮約という目的で同じデータに適用できるポピュラーな多変量解析法であるが、本書のタイトルが示すように、両者をほぼ対等の割合で扱うことは、本書の特徴である。また、それ自身が単独の多変量解析法と見なせる回転法の数理を詳述し、単純構造の達成という目的を回転と共有するスパース推定を扱うことも本書の特徴である。
目次
第1章 特異値分解と行列の諸性質
第2章 主成分分析
第3章 因子分析:行列分解による定式化
第4章 因子分析:潜在変数による定式化
第5章 主成分分析と因子分析の解の相違
第6章 回転基準と最適化アルゴリズム
第7章 回転とスパース推定
付録
著者等紹介
足立浩平[アダチコウヘイ]
1982年京都大学文学部卒業。現在、京都女子大学データサイエンス学部教授。博士(文学)。専門:多変量データ解析法、サイコメトリックス
山本倫生[ヤマモトミチオ]
2013年大阪大学大学院基礎工学研究科博士後期課程修了。現在、大阪大学大学院人間科学研究科准教授。博士(理学)。専門:統計科学、心理統計学、医学統計学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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