数学における証明と真理―様相論理と数学基礎論

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数学における証明と真理―様相論理と数学基礎論

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  • サイズ A5判/ページ数 304p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784320111486
  • NDC分類 410.9
  • Cコード C3041

出版社内容情報

本書は数理論理学の基礎的な知識を持つ読者を対象として,様相論理の構文論と意味論,ならびに,数学基礎論の専門家以外にも名前はよく知られているゲーデルの不完全性定理,コーエンの強制法,タルスキの真理論という三つの話題について,それらの基礎から最近の発展までを紹介するものである。様相論理を紹介する第1部は,その部分のみを取り出してコンパクトな様相論理の入門書または教科書として読むことができるように書かれている。三つの章からなる第2部から第4部では,いずれも最初の章で基礎的な話題の概要が丁寧に説明されており,これらの章のみを選んで数学基礎論の基本的な話題を紹介する入門書として読むこともできる。数学的な議論の詳細と最近の発展は各部の残りの二つの章で紹介されている。
 数学基礎論は数学や哲学に興味を持つ専門家および非専門家から強い関心を持たれている分野であり,計算機科学や哲学,言語学の基礎でもあることから入門書,教科書,啓蒙書が数多く出版されている。しかし,それらの多くは数学基礎論の古典的な結果であるゲーデルの完全性定理,不完全性定理までの解説にとどまっており,数学基礎論の最近の展開には触れていない。本書はクリプキの可能世界意味論を軸に,証明可能性論理,集合論的多元宇宙論,真理の改定理論という想像力をかきたてる名前を持ち,古典的な数学観,真理観を覆す見方を具体的に提案する最新の理論を紹介することで,これまで専門家以外にはほとんど知られていなかった数学基礎論の新しく深い魅力を伝えるものである。

はじめに

序章 数理論理学の基礎(菊池 誠)
0.1 命題論理
0.2 述語論理と不完全性定理
0.3 証明可能性

参考書


第1部 様相論理入門(佐野勝彦)

第1章 正規様相論理の構文論・意味論・ヒルベルト式公理系
1.1 様相論理の構文論・意味論・フレーム定義可能性
1.2 正規様相論理とそのクリプキ意味論に対する健全性
1.3 正規様相論理の強完全性証明

第2章 正規様相論理の有限フレーム性・決定可能性
2.1 濾過法による有限フレーム性と決定可能性
2.2 双模倣関係・生成部分モデル・木展開
2.3 S4.2 と GL の有限フレーム性

第3章 様相論理の発展と歴史的背景
3.1 シークエント計算体系とカット除去定理
3.2 様相論理のいくつかの現代的発展
3.3 様相論理の関係意味論の歴史

参考文献


第2部 証明可能性論理(倉橋太志)

第4章 不完全性定理と証明可能性論理
4.1 形式的算術の基本事項
4.2 不完全性定理とレーブの定理
4.3 ゲーデル‐レーブの論理 GL の算術的解釈と不動点定理

第5章 ソロヴェイの算術的完全性定理
5.1 算術的完全性定理
5.2 ソロヴェイの定理の証明
5.3 ソロヴェイの定理の拡張

第6章 証明可能性論理の発展
6.1 証明可能性論理の分類
6.2 様相述語論理への拡張
6.3 多様相論理への拡張

参考文献


第3部 強制法と様相論理(薄葉季路)

第7章 公理的集合論の概要
7.1 多元宇宙論と強制様相論理の概要
7.2 集合論の基礎
7.3 整列順序と順序数

第8章 強制法と多元宇宙論
8.1 ZFC のモデルと強制概念
8.2 強制拡大と多元宇宙論
8.3 強制関係

第9章 強制様相論理
9.1 強制様相論理 MLF
9.2 S4.2 とハムキンズ‐レーヴェの定理
9.3 関連話題

参考文献


第4部 真理と様相(黒川英徳)

第10章 真理に関するタルスキの定理と型付きの真理述語
10.1 真理述語に関する問題提起:タルスキの定理
10.2 型付き真理述語の明示的定義
10.3 型付き真理述語に関する理論の公理化

第11章 クリプキの意味論―型をもたない真理論(1)
11.1 クリプキの基本的な着想(非古典論理と型をもたない真理)
11.2 クリプキの不動点意味論
11.3 クリプキの意味論的真理論の公理化

第12章 真理から様相へ―型をもたない真理論(2)
12.1 知者のパラドックス・様相述語・有限公理化不可能性定理
12.2 真理の改訂理論に基づく意味論
12.3 フリードマン‐シェアドの公理系と改訂意味論

参考文献

索 引

内容説明

正しいから証明できるのか、証明できるから正しいのか。数学にとって証明とは何か、正しさとは何なのかは数学基礎論の根本的な問題である。様相論理を軸とした、証明と真理に関わる数学基礎論の古典的な結果から最先端の議論までを解説した。

目次

第1部 様相論理入門(正規様相論理の構文論・意味論・ヒルベルト式公理系;正規様相論理の有限フレーム性・決定可能性;様相論理の発展と歴史的背景)
第2部 証明可能性論理(不完全性定理と証明可能性論理;ソロヴェイの算術的完全性定理;証明可能性論理の発展)
第3部 強制法と様相論理(公理的集合論の概要;強制法と多元宇宙論;強制様相論理)
第4部 真理と様相(真理に関するタルスキの定理と型付きの真理述語;クリプキの真理論―型をもたない真理論(1)
真理から様相へ―型をもたない真理論(2))

著者等紹介

佐野勝彦[サノカツヒコ]
京都大学文学部人文学科卒業(2000年)。博士(文学)(京都大学)。現在、北陸先端科学技術大学院大学情報科学研究科助教。専門は哲学・論理学

倉橋太志[クラハシタイシ]
神戸大学工学部情報知能工学科卒業(2009年)。博士(学術)(神戸大学)。現在、木更津工業高等専門学校基礎学系講師。専門は数学基礎論

薄葉季路[ウスバトシミチ]
東京学芸大学教育学部卒業(2001年)。博士(情報科学)(名古屋大学)。現在、神戸大学自然科学系先端融合研究環重点研究部助教。専門は数学基礎論

黒川英徳[クロカワヒデノリ]
東京大学教養学部教養学科卒業(1991年)。Ph.D.(ニューヨーク市立大学)。現在、日本学術振興会特別研究員(神戸大学)。専門は哲学・論理学

菊池誠[キクチマコト]
東京工業大学理学部数学科卒業(1991年)。博士(理学)(東北大学)。現在、神戸大学大学院システム情報学研究科准教授。専門は数学基礎論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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水紗枝荒葉

0
様相論理はコンピュータサイエンスなどへの応用があるのだが、本著は完全に数学(と哲学)に振り切った論集である。第3部で扱っている強制法と様相論理の類似性には驚かされた。2025/04/29

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