目次
序章 デカルトの葉
第1章 微分計算(数列の収束;関数のグラフ、曲線の追跡;関数の微分可能性;2変数関数の微分可能性1 偏微分係数と偏導関数;2変数関数の微分可能性2 全微分 ほか)
第2章 積分計算(いろいろな積分計算;二重積分;ケイリーの例;演習)
第3章 曲線を描く(微分方程式の解法;演習)
著者等紹介
高瀬正仁[タカセマサヒト]
昭和26年(1951年)、群馬県勢多郡東村(現在、みどり市)に生まれる。九州大学マス・フォア・インダストリ研究所准教授。専門は多変数関数論と近代数学史。平成20年、九州大学全学教育優秀授業賞受賞。2009年度日本数学会賞出版賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まつど@理工
11
去年から少しずつ解いてやっと一周した。とても良質な演習書だと思う。1936-1944に出版された大学受験向け雑誌「高数研究」は、一般の人に「高等数学=大学で教授される数学」を国民の知的財産として共有しようという理念を有していた。特に微積分の問題が良質で、この本は懸賞問題を抜粋して数学が歴史と共に深みを増してきたさまを、解答を通じて学ぶことができる問題集である。高木貞治「解析概論」への入門書としても有益で、その際は 瀬山士郎「無限と連続の数学」、高瀬正仁「dxとdyの解析学」も合わせてどうぞ。大学一年生向け2014/03/12
MrO
0
この本の生まれた経緯は、あとがきに書いてある通り。80年前、かの高木貞治が、きっと今で言う所の「大学への数学」みたいな雑誌に載せた懸賞問題が元になっている。と書いていて、そう言えば上野健爾さんの「数学者的思考トレーニング」があったと思った。こちらは50年前。この時代の教育を、単に知識詰め込みと一刀両断する、今の教育行政の貧困を嘆く。2016/05/03