出版社内容情報
本書は、2007年刊行の『ゲノム進化学入門』を大幅に拡充し、2018年刊行の”Introduction to Evolutionary Genomics”ーSpringer社ーに書かれている内容およびそれ以降の研究の進展を書きこんでアップデートな内容にしたものです。
3部構成となっており、第1部「進化は生物学を統合する」は、DNAからゲノムへ、DNAからタンパク質へ、生物界の階層構造、生命の歴誌の4章を含みます。第2部「ゲノム進化のメカニズム」では、突然変異、系統樹、集団の遺伝、ゲノムの長期進化を論じます。第3部「ゲノム進化の研究法」では、ゲノム配列の決定とデータベースの利用、整列と置換数の推定、系統関係の復元、集団進化史の解析、そして最後にゲノムと表現型をつなぐというゲノム進化研究の諸方法について解説しています。
著者は学生時代から一貫して分子進化学、その後はゲノム進化学の研究をてがけてきました。大学院時代に開発した系統樹作成法のひとつである近隣結合法は、現在でも世界中で広く使われています。また最近終了した「ヤポネシアゲノム」プロジェクトでは、50名前後の研究者が日本列島人(ヤポネシア人)の起源と成立について様々な視点から研究をおこなったものですが、著者はその領域代表でした。これら最新の研究成果についても、本書には盛り込まれています。
目次
第1部 進化は生物学を統合する(DNAからゲノムへ;DNAからタンパク質へ;生物界の階層構造;生命の歴誌)
第2部 ゲノム進化のメカニズム(突然変異;系統樹;集団の遺伝;ゲノムの長期進化)
第3部 ゲノム進化の研究法(ゲノム配列の決定とデータベースの利用;整列と置換数の推定;系統関係の復元;集団進化史の解析;ゲノムと表現型をつなぐ)
著者等紹介
斎藤成也[サイトウナルヤ]
1979年東京大学理学部生物学科卒業、1986年テキサス大学ヒューストン校生物医科学大学院修了(Ph.D.)、東京大学理学部生物学科助手、国立遺伝学研究所進化遺伝研究部門助教授、総合研究大学院大学生命科学研究科遺伝学専攻助教授(兼任)、国立遺伝学研究所集団遺伝研究部門教授・総合研究大学院大学生命科学研究科遺伝学専攻教授(兼任)、東京大学大学院理学系研究科生物学専攻教授(兼任)、琉球大学医学部教授(クロスアポイント)を経て、2022年国立遺伝学研究所名誉教授。現職:国立遺伝学研究所特任教授、琉球大学医学部客員教授。専門:ゲノム進化学、人類集団遺伝学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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