内容説明
現代の淡水生態学をさまざまな視点から論じる。生物地理学・個体群動態・進化・適応・遺伝子・生活史・食物網・物質循環・レジームシフト・古陸水学・水生植物・生態―社会システムなど、幅広いトピックの最先端を紹介。
目次
淡水動物プランクトン種の地理的構造を形成した歴史的プロセス
淡水における空間個体群動態
環境の変化に対する柔軟な応答:表現型可塑性
プランクトンがみせる迅速な進化
シクリッドの視覚の適応と種分化
魚類の表現型多型と生態系の相互作用:生態‐進化フィードバック
外来生物の遺伝的構造と小進化
コイ科魚類の生活史:現代における記載的研究の意義
河川の被食―捕食関係と食物網構造
河川の炭素循環〔ほか〕
著者等紹介
吉田丈人[ヨシダタケヒト]
2001年京都大学大学院理学研球科博士後期課程修了。現在、東京大学大学院総合文化研究科広域システム科学系・准教授、博士(理学)。専門は陸水生態学、進化生態学
鏡味麻衣子[カガミマイコ]
2002年京都大学大学院理学研究科博士後期課程修了。現在、東邦大学理学部生命圏環境科学科・講師、博士(理学)。専門は陸水生態学
加藤元海[カトウモトミ]
2001年京都大学大学院理学研究科博士後期課程修了。現在、高知大学教育研究部総合科学系黒潮圏科学部門・助教、博士(理学)。専門は理論生物学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Tsukasa Fukunaga
1
淡水生態学について、20人の研究者が自らのアプローチについてその基礎と最新の研究成果を書いたもの。特定の種の生活史から生態系全体に注目するものまで、また、生物学・化学・歴史学など多様なアプローチが紹介されていて興味深い。私的には5章の「シクリッドの視覚の適応が引き起こす種分化」での深度による光の見え方と進化の関係は、発光細菌で似た話を聞いたことがあり面白かった。あとは、8章の生活史研究の意義、16章・19章の湖沼のレジームシフト、18章の古陸水学からの過去環境推定、20章の文献からの過去推定でしょうか。2014/03/17
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