出版社内容情報
●内容
本書は,近年,研究者の間でその利用が広がっているフリーソフトウェアであるR統計の演習を含む専門書である。生態学や環境科学の論文から引用された実際のデータを解析しながらR統計を多様な角度から使用するものであり,これらの分野を専門とする人間にとっては格好のテキストになろう。フリーソフトウェアなので,商業ソフトウェアのSPSSなどとは異なり,大学で演習を行った通りに,卒業後も自由に使用できると言うことから,大学での統計解析学の教材としても適していると考えられる。
また,本書は,統計の初歩から,シミュレーションを多用する高度な解析まで網羅しており,それを実際に自分で試してみることができる所にもその特徴がある。R統計そのものは,GUI環境があまり発展しておらず,コンピュータ言語による計算用プログラムを実際に組んだ経験のないものにはとっつきにくいものであった。しかし,本書の解説に使用されているR統計のプログラムを,RのGUI環境であるRコマンダーのスクリプトウィンドウにペーストし,実行すれば直ちに計算結果が得られるという面もあり,いわゆるクリックアンドペーストでも実行できるようになっている。本書に沿ってこれを繰り返していくと徐々にプログラムの意味が分かってくるので,Rプログラミングが身についてくる,Rプログラミング入門書とも言える。このような特徴も本書は持っている。
目次
1 基礎概念(R統計;統計的仮定;統計的推定)
2 統計モデル―初級編(線形モデル;非線形モデル;分類木と回帰木;一般化線形モデル(GLM))
3 統計モデル―発展編(モデル評価と統計的推定のためのシミュレーション;多段階回帰)
著者等紹介
大森浩二[オオモリコウジ]
1982年九州大学大学院理学研究科生物学専攻修士課程修了。現在、愛媛大学沿岸環境科学研究センター・准教授、理学博士。専攻は生態学
井上幹生[イノウエミキオ]
1997年北海道大学大学院農学研究科博士後期課程修了。現在、愛媛大学大学院理工学研究科・准教授、博士(農学)。専攻は河川生態学
畑啓生[ハタヒロキ]
2004年京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了。現在、愛媛大学大学院理工学研究科・助教、博士(人間・環境学)。専攻は動物生態学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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- 洋書
- Pretty Dead