出版社内容情報
【解説】
神経科学と計算機科学の急速な進歩により脳と心の関係を自然科学が解明するその謎に迫まる。
【目次】
脳と心の解明を目指して・脳と心の哲学論争と現代脳科学・心の進化・心の物理像・心をもつ機械他
内容説明
本書では、このような脳科学の進展を念頭において、脳と心の問題をより広い視野で考えてみた。すなわち人間や霊長類以外の下等動物や人工物にも対象を広げ、手段としては物理、数学、工学の分野から心の謎に迫ってみた。まず最初に、心の研究の哲学的な流れをとらえ、今後の研究の課題を明らかにした。次に、心を動物の系統発生や個体発生の立場に立って考察し、細胞レベルから霊長類にいたる心の階層構造を議論した。引き続き、現在の物理法則で心を表現することができるのか、あるいは何か新しい理論が付加されなければならないのか、心の動きは、分子、電子あるいはそれらの量子効果で説明できるのか、などきわめて魅力のある疑問をとりあげ、心の物理・数学像とは何かに迫る。最後に、人工知能やニューラルネットの研究、あるいはロボティクスなど、人工の心から、人の心にせまる試みについて述べる。
目次
序章 脳と心の解明を目指して
第1章 脳と心の哲学論争と現代脳科学
第2章 心の進化
第3章 心の物理像
第4章 心をもつ機械