基本法則から読み解く物理学最前線<br> 非平衡統計力学―ゆらぎの熱力学から情報熱力学まで

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基本法則から読み解く物理学最前線
非平衡統計力学―ゆらぎの熱力学から情報熱力学まで

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  • サイズ A5判/ページ数 183p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784320035485
  • NDC分類 421.4
  • Cコード C3342

出版社内容情報

本書の目的は,近年発展のめざましい非平衡統計力学について,基礎から最先端までの道案内をすることである。現代的な非平衡統計力学の本格的な教科書(2000年代以降の大きな発展である,「ゆらぎの定理」などの「ゆらぎの熱力学」の考え方を本格的に取り入れたもの)は,本書が和書で初である。とくに,情報と熱力学を融合させた「情報熱力学」について本格的に解説された教科書は世界的にも例がなく,本書のもっとも大きな特徴である。
 読者に専門的な予備知識は要求せず,物理学科や応用物理学科の学部2年までで習う程度の熱力学・統計力学の初歩的な知識だけで読めるように工夫されている。とくに情報理論については,完全にゼロから解説を行った(したがって,本書のそれなりの部分は,意欲ある高校生なら読めるはずである)。また,ランジュバン方程式など伝統的な非平衡統計力学の概念についても,予備知識を前提にせずゼロから解説した。
 一方で,熱力学不確定性関係など,現在世界的に活発に研究されている最先端の話題についても詳細な解説を行っているため,統計力学を専門とするプロの研究者にも有益である。量子ドットから生体分子モーターまで多彩な具体例を取り上げることで,異分野への接続に留意した(とくに生物物理の研究者は,主要な読者層の一角になるはずである)。
 ちょうど1セメスター程度の講義に用いることができるよう,コンパクトにまとめられている。

目次

第1章 イントロダクション(ゆらぎの熱力学;情報熱力学 ほか)
第2章 非平衡系の熱力学第二法則(ゆらぐ熱力学系の定式化;熱力学エントロピーと情報エントロピー ほか)
第3章 ゆらぎの熱力学(ゆらぎの定理;不可逆熱力学の枠組み ほか)
第4章 情報熱力学(フィードバックと第二法則;測定に要する仕事 ほか)
付録A 情報理論入門
付録B ランジュバン系

著者等紹介

沙川貴大[サガワタカヒロ]
2011年3月東京大学大学院理学系研究科物理学専攻博士課程修了。博士(理学)。2020年10月‐現在、東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻教授。受賞:2013年Young Scientist Prize of the C3 Commission(Statistical Physics) of IUPAP(“Young Boltzmann Medal”)。2015年第30回西宮湯川記念賞。2018年第5回ヤマト科学賞。2018年第8回永瀬賞特別賞。2019年文部科学大臣表彰若手科学者賞。2021年第25回久保亮五記念賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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kumoi

1
マクスウェルの悪魔が存在していたら、熱力学の第二法則が破られてしまうのではないか。実際にシラード・エンジンではシステムの初期状態と終状態が同一であるにもかかわらず、kBTln2の仕事が取り出せてしまう。つまりシラードエンジンを実現できれば、永久機関が成立することになる。しかしどうやら情報熱力学的考察によると、システムにメモリ(マクスウェルの悪魔)を加えた系で熱力学の第二法則は破られないようだ。付録にあるシャノン・エントロピーと相互情報量の解説だけでもとても勉強になる。2024/04/10

N

1
近年発展を見せているゆらぎの熱力学と情報熱力学という熱力学の分野についての非専門家向けのレビューをしている本。3章のゆらぎの熱力学については式変形などが難しく今は目を通すだけしかできていない。情報熱力学はマクスウェルの悪魔のパラドクスという理論物理学の問題の解決を動機とし熱力学量と情報量を対等に扱う興味深い分野であり、当該分野のレビューを日本語で読めるこの本が出たことは意義深いことだと思う。ミクロな原理から熱力学を基礎付けるという著者の思想は従来の見方とは逆で興味深かった。2022/06/26

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