内容説明
粒子の速度が光速に近づいてきた場合の量子力学的とり扱いを、相対論的量子力学という。また電磁場はもともと相対論的であり、この量子論も含まれている。最近の理工系分野での技術革新を見ると、その精度の上昇から、当然相対論的補正を必要とする時代にさしかかっている。このような時代にあって、学部学生のための量子力学に、相対論的量子力学を加味する試みがなされてきた。相対論的量子力学という題名の教科書は、内外に数多くあるが、大学院生を対象としているのがほとんどである。本書は学部学生にとっての、相対論的量子力学の入門書として、著述されている。
目次
1. 特殊相対性理論
2. 電磁場の古典論
3. 相互作用がない場合のディラック方程式
4. 電磁場がある場合のディラック方程式
5. 場の量子論
6. 光子と物質との相互作用
7. コンプトン散乱