出版社内容情報
本書はエノン写像を直接扱うのではなく、エノン写像の実解析的性質を知る目的をもって1次元力学系の解析を進めることにする。実解析的手法による成果の一部である区分的拡大写像、2進変換のわずかな摂動によって起きる間欠性とロジスティック写像を話題にする。
はじめに・区分的拡大写像・間欠性・ロジスティック写像・エルゴード性
内容説明
エノン写像の実解析的性質を知る目的をもって1次元力学系の解析を進める。収めた内容は区間の上の折れ線グラフ、または2次曲線を描く関数の力学的性質、すなわち関数によって区間の点を反復するときに、点はどのように変化するのかをルベーグ積分を学んだ初学者にわかりやすく解説。
目次
第0章 はじめに(ロジスティック写像;区分的連続写像 ほか)
第1章 区分的拡大写像(有界変動関数;絶対連続な不変ボレル確率測度 ほか)
第2章 間欠性(間欠性をもつ力学系のクラス;2進変換の変形 ほか)
第3章 ロジスティック写像(2次写像;タワー拡大とペロン‐フロベニウス作用素 ほか)
第4章 エルゴード性(ペロン‐フロベニウス作用素の性質;完全性 ほか)
著者等紹介
青木統夫[アオキノブオ]
1969年東京都立大学大学院修士課程修了。東京都立大学大学院理学研究科教授を経て現在、中央大学商学部教授・理学博士。専攻、力学系理論、エルゴード理論
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