出版社内容情報
【解説】
自己相似解とよばれる特殊解を通じて,主として拡散型非線形偏微分方程式の解の挙動を調べる方法を紹介し,自然と必要な解析的な力が身につけられるように配慮する。
【目次】
内容説明
本書では、自己相似解とよばれる特殊解を通じて、主として拡散型非線形偏微分方程式の解の挙動を調べる方法を紹介する。とくにNavier‐Stokes(ナヴィエ・ストークス)方程式をはじめ、各種の現象を記述する方程式を例に解説する。この方法は繰りこみ群的方法の一種とも解釈されるもので、非線形偏微分方程式の漸近解析において、近年強力な手法となってきている。漸近解析の形式的側面は、応用分野で広く用いられているが、本書はその数学的側面を厳密に述べることを目的とした。自己相似解とはおおざっぱにいうと、方程式を変えないスケール変換に対して、不変な解のことをいう。本書は、自己相似解が、一般の解のある典型的挙動を、漸近的に近似していることの数学的証明を、代表的な方程式について与えることを目指している。
目次
第1部 偏微分方程式の解の漸近挙動(熱方程式の解の時間無限大での挙動;渦度方程式の時間無限大での解の挙動;種々の方程式の自己相似解)
第2部 知っておくと便利な解析学的諸事実(熱方程式の解の種々の性質;コンパクト性定理;微分積分学の不等式;積分論の収束定理)
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