出版社内容情報
身近な植物との匂いを介したコミュニケーションを軽快な語り口で解説。野外調査での数々のエピソードから研究の面白みを味わえる。
内容説明
自然科学の各分野におけるスペシャリストがコーディネーターとなり、「面白い」「重要」「役立つ」「知識が深まる」「最先端」をキーワードにテーマを選びました。第一線で研究に携わる著者が、自身の研究内容も交えつつ、それぞれのテーマを面白く、正確に、専門知識がなくとも読み進められるようにわかりやすく解説します。
目次
第1部 植物と虫(香り(匂い)って一体なんだ?
植物の防衛
匂いで防衛
アブラナ科‐コナガ‐コナガサムライコマユバチの3者系
かなり複雑…コナガ3者系+モンシロ幼虫
農業への展開)
第2部 植物と植物(植物間コミュニケーション;植物の血縁認識;応用への展開)
著者等紹介
塩尻かおり[シオジリカオリ]
2001年京都大学大学院農学研究科博士課程修了。現在、龍谷大学農学部植物生命科学科准教授、博士(農学)。専門は化学生態学、植物‐昆虫相互作用
辻和希[ツジカズキ]
1989年名古屋大学大学院農学研究科博士後期課程修了。現在、琉球大学農学部亜熱帯農林環境科学科教授、農学博士。専門は動物生態学、進化生態学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
氷柱
4
828作目。2月14日から。とてもキャッチーな導入から始まり、理系の雰囲気はそのままにポップな仕上がりとなっている。しかし研究内容は真剣そのもので、その苦労がひしひしと伝わって来るし、きちんと伝えて来る。だからこそ内容に臨場感があり実験結果を読み流したという感覚には決して陥ることがない。「かおり」がもたらすものを植物レベルで説いてくれる。植物同士にもたらす効果、ひいては自然に及ぼす影響が細やかに解説される。今作は具体的な事例がメインだったので当作者のもう少し俯瞰的な作品も是非ともお目にかかりたいところだ。2022/02/16
takao
1
香りという化学物質を介してのコミュニケーション2022/01/18