出版社内容情報
ハイブリッド自動車や電機製品に見られるように,昨今のものづくりは機械と電気の技術融合で成り立っているともいえる。このようなものづくりに携わる技術者にとくに重要な素養として,力学と電磁気学が挙げられる。この両分野の素養を同時に有する技術者に対する企業の期待と人材要求は大きい。本書ではそのようなニーズに応えるべく,機械と電気を跨ぐ複合物理領域を一体モデル化して解説する。その際はとくに初心者が気軽に学べるように,次の点に留意している。
1.全くの初心者が抵抗なく入門できるよう,わかりやすさを最優先する。難解な数式は一切用いず,高等学校の数学がわかれば気軽に読めるものにする。
2.物理現象の本質を理解できる基礎力と,時代の変化に強い自在・柔軟な適応力を養うようにする。
3.機械工学と電気工学の間の壁を取り去り,両者が融合した一体の学問として身につくようにする。
1章 力学の再構成
1.1 力学の考え方
1.2 力学の状態量
1.3 力学特性
1.4 力と運動の法則
1.5 運動量の法則
1.6 力学エネルギー
1.7 1章のまとめ
2章 電磁気学への入口
2.1 電気
2.2 電流と抵抗
2.3 磁気
2.4 電磁誘導
2.5 静電容量とインダクタンス
2.6 電気エネルギー
2.7 電気回路
2.8 電磁気学における対称性と因果関係
3章 電気と機械の相似関係
3.1 状態量
3.2 物理特性
3.3 物理法則
3.4 エネルギーと仕事
3.5 モデルから見る相似則
4章 物理機能線図
4.1 基本構成
4.2 1自由度系の例
目次
1 力学の再構成(力学の考え方;力学の状態量 ほか)
2 電磁気学への入口(電気;電流と抵抗 ほか)
3 電気と機械の相似関係(状態量;物理特性 ほか)
4 物理機能線図(基本構成;1自由度系の例)
著者等紹介
長松昌男[ナガマツマサオ]
1997年東京都立大学大学院工学研究科博士課程修了。現在、北海道科学大学工学部機械工学科准教授。博士(工学)。専門は計測制御工学
萩原一郎[ハギワライチロウ]
1972年京都大学大学院工学研究科数理工学専攻修士課程修了。現在、明治大学研究・知財戦略機構特任教授(先端数理科学インスティテュート所長)。東京工業大学名誉教授。工学博士(機械工学)。専門は計算科学/折紙科学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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