出版社内容情報
相対性理論は,天才物理学者のアインシュタインが20世紀の初頭に提唱した「時間」と「空間」についての理論です。それまでの物理学の常識を大きくくつがえした革命的な大理論だといえるでしょう。
19世紀までの科学者たちは時間と空間の長さは絶対的なもので,だれにとっても同じものだと考えていました。しかし相対性理論は,なんと時間と空間が状況によって伸びたり縮んだりすることを明らかにしました。このような効果をうまく利用すれば,未来へのタイムトラベルも原理的には可能だといいます。
相対性理論は,現代物理学の土台となっているきわめて重要な理論です。さらに原子力発電や地図アプリのGPSなど,私たちの生活の中でも,相対性理論は活躍しています。
本書は,アインシュタインが唱えた「相対性理論」についてのニュートン先生の講義です。基本となる考え方から,現代社会での活躍までをやさしく解説します。数式はほとんど出てきませんから,どなたでも気楽に読み進めることができます。ニュートン先生の講義を,どうぞお楽しみください。
内容説明
「時間と空間は伸び縮みする」「質量とエネルギーは同じ」「タイムトラベルは可能!」…アインシュタインの革命的理論。
目次
1時間目 イントロダクション(相対性理論は、世紀の大理論!;高速で移動すると、時間の進みが遅くなる!―特殊相対性理論 ほか)
2時間目 相対性理論の土台、光についての大発見(光を高速で追いかけたら?アインシュタインの疑問;光の速さは、秒速約30万キロメートル ほか)
3時間目 時間と空間は伸び縮みする!特殊相対性理論(アインシュタインが否定したニュートンの絶対空間;高速で動く人は、時間が遅れる ほか)
4時間目 物理学を一変した重力の理論一般相対性理論(相対性理論の次なる目標は、重力の解明;エレベーターの中で感じる力は、重力と同じもの ほか)
5時間目 相対性理論と現代物理学(太陽がなぜ輝くのか、相対性理論で明らかに;体重の99%は、エネルギー由来 ほか)
著者等紹介
吉田直紀[ヨシダナオキ]
東京大学大学院理学系研究科教授。Ph.D.。1973年、千葉県生まれ。マックスプランク宇宙物理学研究所博士課程修了。専門は宇宙物理学。主な研究テーマは、観測的宇宙論と宇宙物理学。大規模構造数値シミュレーションを用いた天体形成や、機械学習を用いた宇宙論についての研究を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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