出版社内容情報
私たちの地球は,天の川銀河という星の集団の中にあります。天の川銀河はとても巨大で,端から端へ行くのには,時速200キロの新幹線で約5400億年もかかります。この天の川銀河の中にある恒星の数はなんと数千億個。私たちにとってとても大きな存在である太陽も,その中の一つでしかないのです。さらに宇宙には天の川銀河のような星の集団が,観測できる範囲だけでも1000億個以上も散らばっていると考えられています。宇宙はあまりに壮大なのです。
しかし,宇宙ははじめからここまで大きかったわけではありません。宇宙は今から138億年前に誕生したと考えられています。誕生直後の宇宙は目には見えないほど小さな小さな点でした。その小さな点が爆発的な膨張をして,その中で光や物質が生まれ,やがて星々がつくられました。こうして138億年の時間をかけて現在の宇宙が形づくられたのです。
宇宙は現在でも膨張をつづけています。そして遠い未来には宇宙の終わりがやってくると考えられています。しかしどのようにして宇宙が終わりをむかえるのかはいくつかの仮説がとなえられており,明確な答えは得られていません。
本書は,宇宙についてのニュートン先生の講義です。講義といってもむずかしいものではなく,先生と,科学に興味をもっている生徒の会話です。「宇宙はどれほど広いのか」「宇宙はどうやって誕生したのか」「宇宙に果てはあるのか」「宇宙はいつか終わるのか」といった宇宙の謎や不思議にせまっていきます。この本を読めば,宇宙の誕生から未来にいたる壮大な宇宙の物語を味わうことができるでしょう。
ニュートン先生の楽しい宇宙の講義を,どうぞお楽しみください。
内容説明
宇宙の成分の95%は謎!「宇宙は“点”だった!」「ダークエネルギーとは?」「宇宙はいつか終わる?」…宇宙の起源と歴史にせまる。
目次
1時間目 宇宙はどれほど広いのか(望遠鏡の発達とともに、宇宙の謎は解き明かされてきた;宇宙の単位は桁ちがい! ほか)
2時間目 宇宙はどのようにしてできたのか(宇宙の歴史を遡ると、点に行き着く;宇宙は138億年をかけて進化しつづけてきた ほか)
3時間目 宇宙には“謎”が満ちている(宇宙には謎の重力源「ダークマター」が存在している;ダークマターの正体は、未発見の素粒子かもしれない ほか)
4時間目 宇宙の未来(数十億年後、天の川銀河とアンドロメダ銀河が大衝突;1000億年後、超巨大銀河が誕生 ほか)
著者等紹介
吉田直紀[ヨシダナオキ]
東京大学大学院理学系研究科教授。Ph.D.。1973年、千葉県生まれ。マックスプランク宇宙物理学研究所博士課程修了。専門は宇宙物理学。主な研究テーマは、観測的宇宙論と宇宙物理学。大規模構造数値シミュレーションを用いた天体形成や、機械学習を用いた宇宙論についての研究を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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