出版社内容情報
メンタルとは,心と身体によって生み出される「気持ちの面」や「自分の心」,「精神」など広い意味がある和製英語です。最近,このメンタルという言葉をよく聞くようになってきました。メンタルという言葉がこのように広まった背景には,国をあげてメンタルヘルスケアに取り組んでいる事情も少なからずあるでしょう。日本の自殺者数は2019年に最少の2万169人になりましたが,2022年に増加に転じ,2万1881人となりました。そして,その後もふえつづけています。本書では,最新の脳科学の研究成果も取り入れながら,メンタル不調はどうしておきるのか,メンタルをととのえ,調子を上げるためには,どうすればよいのか,メンタルのしくみとともにご紹介します。ぜひご一読ください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
48
メンタル、特にメンタルヘルスについては、以前の職務の一部でもあったので、関心を持ち続けている。その後の科学・研究の結果、いろいろなことがわかってきている(もちろん、現在進行形)。また、それ以外でも、脳と内臓や骨との連携など、新しい知見に会うたびに驚いている。そんなメンタルについて、ストーリーだてて書かれていて、なるほどと思うことが多い。社会的状況や経済状況だけでなく、多様な要素が関係していること。また、何故、人によって・時によって反応が違うのかも納得。これらの知見を活かしたい。2024/07/23
luckyair
4
メンタルに関する諸症状についてのメカニズムを解説した本。症状が起きる脳のメカニズムや、反応に関する詳細を知ることができる。あくまで取り扱い説明書という扱いなので、仕組みを知ることはできるが、実践的な解消方法が書いてある訳ではない。臨床の場面では、これを必ずしも実行し改善に結び付けられるわけではないが、元気な時に目を通しておけば不調に陥るきっかけや生活習慣などをいい方に変えることができそう。★★★2024/10/11