出版社内容情報
シニシズムとは,社会の風潮や規範など,あらゆる物事を冷笑的にながめる見方や態度のことです。元々は古代ギリシャの哲学の学派であり,独自の生活様式を実践することで世間を批判し,人々の生活状況を変えることに献身的でした。しかし,現在のシニシズムは,高尚なものや人間が持つ美点をさげすみ,よりよい世界の可能性を否定します。
本書は,古代ギリシャから現在までのシニシズムの変遷を時代ごとに解説。各時代の社会を反映してさまざまな形に変化していくシニシズムを通し,人間と社会の本質が見えてくるでしょう。
※本書は2021年発行『シニシズム』をニュートン新書として発行したものです。
内容説明
シニシズムとは、社会の風潮や規範など、あらゆる物事を冷笑的にながめる見方や態度のことです。元々は古代ギリシャの哲学の学派であり、独自の生活様式を実践することで世間を批判し、人々の生活状況を変えることに献身的でした。しかし、現在のシニシズムは、高尚なものや人間が持つ美点をさげすみ、よりよい世界の可能性を否定します。本書は、古代ギリシャから現在までのシニシズムの変遷を時代ごとに解説。各時代の社会を反映してさまざまな形に変化していくシニシズムを通し、人間と社会の本質が見えてくるでしょう。
目次
第1章 はじめに:逸脱に関する問題
第2章 あらゆる規律を拒否:古代シニシズムとFearless Speech(臆せず語る)
第3章 貨幣の価値を貶める:常軌を逸した古代シニシズム
第4章 暴徒への懸念:古代と中世の理想化
第5章 樽を空ける:近世の不満分子
第6章 太陽を解き放つ:啓発された哲学者と放蕩者
第7章 終末の時代を生きる:現代シニックの多面性
第8章 終わりに:シニシズムの必然性
著者等紹介
アレン,アンスガー[アレン,アンスガー] [Allen,Ansgar]
イギリスのシェフィールド大学教育学部講師
上野正道[ウエノマサミチ]
上智大学総合人間科学部教授。山東師範大学客員教授。一般社団法人東アジア教育研究所所長。専門は教育学
彩本磨生[サイモトマキ]
英日翻訳者。津田塾大学学芸学部国際関係学科卒。テンプル大学大学院教育学研究科英語教授法修士課程修了。日系や外資系の複数企業で幅広く翻訳経験を積んだ後、フリーランス翻訳者として独立。ビジネス一般・観光分野・エンターテイメント業界の英日翻訳実績多数。また、企業や学校でTOEICを中心とした英語指導にも携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。