出版社内容情報
データ社会といわれる現代において,統計と確率は,すべての人の必修科目といえるでしょう。
「この食べ物と健康の因果関係はほんとうにあるのだろうか?」,「この平均値は,実態をあらわしているのだろうか?」,「この割引キャンペーンは,ほんとうに得なのだろうか?」……。
日常のさまざまな場面でも,正しさを見きわめ合理的な判断をするために,統計や確率の考え方が役に立ちます。本書は,2020年刊行の別冊『ゼロからわかる統計と確率』の改訂版です。AI(人工知能)をはじめ,急速に応用範囲が広がる「ベイズ統計」や,さまざまな要素がありデータ分析がしづらい状況でも力を発揮する「数理モデル」についても,解説しています。役立つ知識を多数紹介しています。ぜひ,ご一読ください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tenso_h(堀川てんそ)
5
「99%の精度で病気の判定が可能な検査手法で1万人に一人が感染している病気の検査を行ったところあなたは陽性でした」 と言う場合に本当に陽性である可能性は約1%・・。 「99%の確率で犯人を言い当てるAIが50人を調査した結果あなたが犯人ですと言われた」言われた人が本当に犯人である確率は約67%・・。 こういう計算というか考え方はベイズ統計という統計学の一種なのね。 統計的検定の入門を探して読んでたらこの本けっこう面白かったです。2022/08/23
Q
1
数学が苦手な読者を対象としてわかりやすい例と豊富な図を通して統計と確率に入門させてくれる本。他の別冊Newtonも読むべきだと感じた。突如16頁目で「モンモールの出会い問題の確率はn=∞の時ネイピア数eの逆数に近づく」という信じがたい定理が示されていて大きく驚く。この本で一番のクライマックスだった。ロスリング氏のインタビューも良く、「調査をする時、大規模にわずかな差を見つけるより、小規模に大きな差を見つける方が良い」という主張は草の根研究者の役に立った。モンティ・ホール問題もベイズ統計への良い導入だった。2023/07/16
Maria
0
統計検定の勉強をしていて条件付き確率で伸び悩み、補助教材を探して気になっていたニュートン誌を見てみようと手に取った。 日常のあらゆる場面で正しく合理的な判断をするために、統計と確率が役立つことを説明している。金融やギャンブルで確率を用いる戦略や、有名なモンティ・ホール問題の答えなど、順序に意味があるのが条件付き確率の核心であるというのがなんとなく理解できた。 仮説検定やt分布まで説明されており、統計検定の公式補助教材で良いというくらい範囲が網羅されていた。 グラフや図が視覚に訴えてくるのでわかりやすい。2025/04/13
けい
0
確率と統計について図解されていてかなり分かりやすかった。2023/02/07