出版社内容情報
「行動インサイト」とは,人間の行動を観察することで心理的な傾向を分析,把握し,それを理論的に体系化していこうとする行動経済学の新たな技法です。ここ10年ほどで行政や企業を中心に爆発的な支持を得ており,国策から個人のダイエットに至るまでさまざまな分野で取り入れられています。
本書では,そんな行動インサイトの主な特徴を,行動インサイトが役立つことがわかる実例を用いて紹介していきます。具体的な例で言うと,税金の引き上げでタバコの売上げが落ちたこと。つまり強制的にやらせるのではなく,“それとなく”誘導することで,意識させないまま喫煙率が下がり,よい結果へ導くという考え方です。また,行動インサイトの歴史や今後の方向性もまとめ,近い将来,国の政策や企業の組織運営に必要となる行動インサイトの活用法にも迫っていきます。
内容説明
日々の買い物から政策まで。活用が進む行動経済学の新たな“技法”。
目次
第1章 行動インサイトとは
第2章 行動インサイトの歴史と考え
第3章 行動インサイトの実用例
第4章 行動インサイトの応用
第5章 行動インサイトへの評価、意見、そして限界について
第6章 行動インサイトの未来
著者等紹介
ホールズワース,マイケル[ホールズワース,マイケル] [Hallsworth,Michael]
アメリカのコロンビア大学の助教授(非常勤)。ロンドンのインペリアルカレッジで行動経済学の博士号を取得し、同大学の名誉講師も務めている。現在は「Behavioral Insights Team(BIT)」の北米オフィスのマネージングディレクターで、政府や国際機関向けの開発方針とサービスの設計にも携わっている
カークマン,エルスペス[カークマン,エルスペス] [Kirkman,Elpeth]
キングス・カレッジ・ロンドンの政策研究所客員主任研究員で、「Behavioral Insights Team(BIT)」のシニアディレクター。2015~2018年はBIT北米オフィスの創設者兼マネージングディレクターとして従事。現在はNesta(イノベーション関連の慈善団体)へ出向中
星野崇宏[ホシノタカヒロ]
慶應義塾大学経済学部教授。2004年3月東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。博士(経済学)。情報・システム研究機構統計数理研究所、名古屋大学大学院経済学研究科等を経て現職。理化学研究所AIPセンター経済経営情報融合分析チームリーダーを兼ねる。2019年より行動経済学会副会長。2021年12月より行動経済学会会長に就任予定
亀濱香[カメハマカオリ]
文化女子大学卒。ハワイ大学学士課程修了。外資系企業の社内翻訳者、ハワイアンフラの講師や通訳・翻訳者を経て翻訳家となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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