内容説明
科学雑誌ニュートンでは、一九八一年六月の創刊以来、現在に至るまでに、毎号、自然科学に寄与した科学者を紹介してきた。一般の方に読んでいただくことを前提に、科学者の業績と生い立ち、社会や時代の背景など、人物像をできるかぎりわかりやすく叙述してきた。本書は、その記事の中からとくに編者が感銘をうけた、技術を産業に生かした人物を取り上げ、再構成したものである。一三人を収めた。
目次
第1章 さまざまな産業(日本初の物産会を開いた万能の達人―平賀源内(一七二八年~一七七九年)
紡績業の基礎を築く―リチャード・アークライト(一七三二年~一七九二年)
写真法を開発し、その普及に力をつくす―ルイ・ダゲール(一七八七年~一八五一年) ほか)
第2章 研究者たちの情熱(研究成果の工業化のために理研コンツェルンを創設する―大河内正敏(一八七八年~一九五二年)
理化学研究所で気鋭の研究者をそだて、サイクロトロンを完成する―仁科芳雄(一八九〇年~一九五一年)
高分子化学の夜明けとともに活躍した偉大な化学者―ウォーレス・カロザース(一八九六年~一九三七年) ほか)
第3章 日本の電器産業(シャープペンシルを発明し、世界初の電卓を誕生させる―早川徳次(一八九三年~一九八〇年)
電灯ソケットから一大家電メーカー「松下電器」をつくりあげる―松下幸之助(一八九四年~一九八九年)
世界ではじめてブラウン管式受像装置での受像に成功する―高柳健次郎(一八九九年~一九九〇年) ほか)
著者等紹介
竹内均[タケウチヒトシ]
1920年、福井県大野市生まれ。1943年、東京大学理学部地球物理学教室卒業。地球物理学の世界的権威で、東京大学名誉教授。現在、科学雑誌ニュートン編集長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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