内容説明
「お父さんは『ネイチャー』の編集長なのに、次にどんなものが発見されるかどうして言えないの」。著者が本書を書くきっかけは息子が発したこのような質問であったといいます。20世紀の科学の足跡と、今後解明されるべき課題を格調高い文章で綴った価値のある一冊です。
目次
発見の大河
第1部 物質―宇宙と物質の起源、および新羅万象をまとめる原理の見通しについて(無限の始まり;複雑の奥の単純 ほか)
第2部 生命―生命の起源、生物の仕組み、利己的遺伝子の寓話、次なるヒトゲノム計画について(生命の可能性;協調と自律 ほか)
第3部 世界―私達の脳の性質、人類最大の発明である数学、いかにして未来の破局を回避するかについて(考える機械;算数ゲーム ほか)
この先にあるもの
著者等紹介
小谷野菜峰子[コヤノナオコ]
米国ソーク研究所・ポストドクトラルフェロー。理学博士。1965年東京都生まれ。1993年、東京大学大学院理学系研究科生物化学専攻課程修了。東京大学医科学研究所研究員を経て現職。専攻は分子生物学、発生生物学。アフリカツメガエルやニワトリなどのモデル動物を用いて神経発生に関わる遺伝子の解析を行っている
並木則行[ナミキノリユキ]
九州大学理学研究院地球惑星科学専攻・助手。Ph.D.1963年福岡県生まれ。1995年米国マサチューッセッツ工科大学大学院地球、大気、および惑星科学博士課程修了。専攻は惑星科学。地球型惑星表層でのテクトニクスを対象として、表面的な研究を行っている
矢野創[ヤノハジメ]
文部省宇宙科学研究所惑星研究系・助手。理学博士。1967年東京都生まれ。1995年、英国ケント大学カンタベリー校宇宙科学博士課程修了。米国航空宇宙局(NASA)ジョンソン宇宙センター研究員などを経て現職。専攻は惑星科学、宇宙環境科学。現在、小惑星のかけらを2006年に地球に持ち帰るMUSES-C(ミューゼス・シー)探査機の試料捕集装置の開発・試料分析を担当。探査機や人工衛星を使った宇宙塵の直接計測・捕集の研究や、NASAのしし座流星群国際航空機観測ミッションなどにも従事している
マドックス,ジョン[Maddox,John]
世界屈指の学術週刊誌「Nature」(ネイチャー)の名誉編集長。1994年、長年の「科学」に対する功績により「ナイト」に叙される。1996年、米国科学アカデミーの会員となる。現在、ロンドンとウェールズに居住
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