感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
chang_ume
5
平安京について瓦の話題を多めにといった内容。成形技法の画期となる「一本造り軒丸瓦」、さらに窯跡や銘瓦の分析から「瓦屋」の生産体制復元といった項目はありますが、製作技法や編年観に関して具体的な言及は乏しい。古代瓦の理解に取っ掛かりを求める読者としてはやや肩透かしでした。一方で、大内裏の焼失を画期とした平安前中後期の時代区分設定には納得です。瓦の生産・消費を軸とした時代理解。2018/02/24
rbyawa
0
f220、大雑把に平安京の構造が知りたくて遺跡発掘系だろう、と思って手に取ったんですが瓦の本でした、法隆寺が最初とか持統天皇の藤原京が最初とか、実は瓦を都の間で使い回していたんだよとかそういう、瓦に文字か入ってはいるものの東寺と西寺の瓦は微妙に食い違っていたりするとか、微妙に法則がわからないとか、九州からの瓦があるなどという話だとか。窯に関しての話はあるものの、瓦職人に関してはよくわからないのか途切れ途切れで残念、瓦自体がどの程度流通していたのか、地位がどんなものかとかもうちょっと読みたかった感じですね。2015/10/16