出版社内容情報
複雑な時代に
解法をもたらす発想―
人間はなぜ「何かに貢献しよう」と考えるのか。本書ではこの〈貢献心〉を本能ととらえ、人間に本来備わるものと定義する。今まで見えなかったこの新し い人間像を〈ホモ・コントリビューエンス〉と名づけ、複雑な社会を迷走する現代人の道しるべとなる発想を、ボランテイアやNPO、企業の社会的貢献に どう生かすかを説く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tarito215
3
ぐるなび会長の滝久雄氏の処女作。最初の著書とあって、文章が丁寧。企業について一切触れないことに加え紳士な印象を受けたが、読みにくいのが正直なところ。ソクラテス、プラトンから始まり、貢献心を人間の本能として捉え、ボランティアの際にもその心が備わっていれば美徳は生まれない。なぜなら貢献することは本能だからだ。という考え方は非常に共感を持てた。貢献心がなければ人間はここまで共存していなかったし、私たちの豊かな生活は、先祖代々が未来のために貢献してくれたからであり、遊び、仕事、学習、暮らし、‘貢献’として考える。2018/05/12
あやしかだね
0
端的にまとめると、筆者は、「貢献心は本能である」と説く。「貢献は美徳である」という考えを改め、ただ自分を何かに役立てたいとする欲求が、人間の自然なあり方であると考えることが大切で、そこに新しい哲学が見えてくる、と言う。 本能とすれば、貢献することを、おおっぴらに自慢したりすることはなくなる。逆に何かの理由で押さえつけていた貢献心を止めておく理由もなくなる。貢献心が生まれない理由を探ることで、個人的な、あるいは社会的な病理を探ることができる。 2019/12/29
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