ハヤブサを盗んだ男―野鳥闇取引に隠されたドラマ

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ハヤブサを盗んだ男―野鳥闇取引に隠されたドラマ

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  • サイズ 46判/ページ数 368p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784314012065
  • NDC分類 488.7
  • Cコード C0040

出版社内容情報

これは実際に起きた犯罪の物語であり、壮大な冒険譚であり、最後のページまで息をつかせない――

イギリスはバーミンガムの空港で、稀少なハヤブサの卵を持ち出そうとした男が捕らえられる。取り調べを担当するは、絶滅危惧種の密輸撲滅を目指す英国野生生物犯罪部の捜査官。ひと筋縄ではいかない犯人との攻防を軸に、卵コレクターや鷹狩り愛好家、ハヤブサレースを楽しむ中東の富裕層の存在など、闇取引の背後にある世界と、各国の野生生物保護の取り組みが臨場感たっぷりに描かれる。

ジンバブエの国立公園からパタゴニアの火山まで、そして北極圏近くのツンドラ地帯からドバイの砂漠の豪華な鳥舎まで――

4大陸を股にかけ、〈完璧な鳥〉を我がものにしたいと願う無謀で傲慢で、破壊的な衝動にとらわれた男の足跡をたどった国際ジャーナリストによる、手に汗握る一冊

内容説明

イギリスはバーミンガムの空港で、稀少なハヤブサの卵を持ち出そうとした男が捕らえられる。取り調べを担当するのは、絶滅危惧種の密輸撲滅を目指す英国野生生物犯罪部の捜査官。ひと筋縄ではいかない犯人との攻防を軸に、卵コレクターや鷹狩り愛好家、ハヤブサレースを楽しむ中東の富裕層の存在など、闇取引の背後にある世界と、各国の野生生物保護の取り組みが臨場感たっぷりに描かれる。これは実際に起きた犯罪の物語であり、壮大な冒険譚であり、最後のページまで息をつかせない―。4大陸を股にかけたハヤブサ泥棒の足跡をたどった国際ジャーナリストによる、手に汗握る一冊。

目次

第1章 空港
第2章 捜査官
第3章 取り調べ
第4章 鷹狩りの系譜
第5章 ローデシア
第6章 リヴァプール
第7章 裁判
第8章 コレクター
第9章 アフリカ・エクストリーム
第10章 ドバイ
第11章 オペレーション・チリー
第12章 逮捕
第13章 英国野生生物犯罪部
第14章 ロンダ渓谷
第15章 刑務所
第16章 パタゴニア
第17章 ハウテン

著者等紹介

ハマー,ジョシュア[ハマー,ジョシュア] [Hammer,Joshua]
ニューヨーク生まれ。プリンストン大学で英文学を専攻。1988年に「ニューズウィーク」に入社、1992年から2006年まで、5つの大陸で同誌の支局長や特派員をつとめる。現在は「スミソニアン」誌、「アウトサイド」誌、「ニューヨーク・タイムズ」紙、「ナショナルジオグラフィック」誌などに寄稿。『アルカイダから古文書を守った図書館員』(紀伊國屋書店)ほか複数のノンフィクションを発表するとともに、2016年度の全米雑誌賞など、ジャーナリズム関係の賞を多数受賞している

屋代通子[ヤシロミチコ]
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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パトラッシュ

116
幼少時から夢中でしていたことが長じて本職になり、その分野では世界屈指の名人となる。いい話に聞こえるが、ジェフリー・レンドラムの場合はハヤブサなど猛禽類の卵を盗む仕事だった。鷹狩りを王家のスポーツとしてきたアラブの富豪を中心に動く野鳥の闇取引マーケットにとって、レンドラムは自分たちの手先となるため生まれた男といえた。ヘリで人跡未踏の地へ飛び、崖の巣から卵を取っては警察の目をかいくぐり密輸する。逮捕され裁きの場に引き出された彼に同情はしないが、やめられなかったのは危険だが血沸き肉躍る冒険への渇望故ではないか。2024/09/21

はやたろう

16
象牙の密猟を書いた牙、巨木レッドウッドの盗伐を書いた樹盗に次ぐ、猛禽の卵を盗む本作品。どれも共通するのは、人間の身勝手な欲望につながる。一部の人間のエゴが、貴重な動植物を消滅させる。自分の知らない中で、世界でこんなことが行われていたことに暗澹たる気持ちになった。人間はひどすぎる。2024/08/01

凸凹パレード

10
鳥に魅せられたのか、卵に魅せられたのか、はたまたそれらが産み出す金に目がくらんだのか。世界を股にかけた狂気の卵ハンターを猛烈に追ったノンフィクション。追う側と追われる側のやりとりも面白い。それに詳しくは述べられていないがアラブの大富豪案件だ。「卵は新しい生命と繁殖の象徴でおり、発生と発達をすべてその身のうちに備えた奇跡だ」それゆえフェチではすまない、執拗なのだ。2024/09/21

sattin

4
厚いけど飽きずに読めた。黒幕がアラブの金持ちだというのが憎らしいというか、きちんと追跡して欲しい。採るのも悪いけど買うのも悪い。石油で金儲けして、環境に対してほんとう碌なことしない。ハヤブサが絶滅しないことを願う。動物の密猟者は絶滅して欲しい2024/09/18

げんさん

3
「あなた方は卵を盗んでいたのか?」問いつめられた時の釈明が面白い。「自分はナショナルジオグラフィック誌の依頼でハヤブサの独占映像を録っていたのだ。撮影の合間に腐った卵を集め、殺虫剤による汚染の影響を調べようとしていたのだ」2024/09/06

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