ゲッベルスと私―ナチ宣伝相秘書の独白

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ゲッベルスと私―ナチ宣伝相秘書の独白

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  • サイズ B6判/ページ数 268p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784314011600
  • NDC分類 946
  • Cコード C0022

出版社内容情報

ヒトラーの右腕としてナチ体制を牽引した宣伝大臣ヨーゼフ・ゲッベルスの103歳の元秘書が、69年の時をへて当時を回想する。ドキュメンタリー映画「ゲッベルスと私」が、2018年6月16日(土)より岩波ホールほか全国劇場にて順次公開(岩波ホール創立50周年記念作品)!

ハンナ・アーレントのいう”悪の凡庸さ”と”無思想性”は、アイヒマンよりもむしろポムゼルにこそあてはまる――

「なにも知らなかった。私に罪はない」
ヒトラーの右腕としてナチ体制を牽引したヨーゼフ・ゲッベルスの103歳の元秘書が、69年の時をへて当時を回想する。
ゲッベルスの秘書だったブルンヒルデ・ポムゼル。ヒトラーの権力掌握からまもなくナチ党員となったが、それは国営放送局での職を得るための手段にすぎなかった。ポムゼルは、「政治には無関心だった」と語り、ナチスの所業への関与を否定し、一貫して「私はなにも知らなかった」と主張する。
解説を執筆したジャーナリストは、このような一般市民の無関心にこそ危うさがあると、ナショナリズムとポピュリズムが台頭する現代社会へ警鐘を鳴らす。
子ども時代から始まるポムゼルの回想は、30時間におよぶインタビューをもとに書き起こされ、全体主義下のドイツを生きた人々の姿を浮かびあがらせる。

書籍版では、映画では語られなかった事実も明かされている。

20か国以上で刊行が決まっている注目のノンフィクション

「ヒトラーの時代がまたどこかで、かつてとまったく同じように繰り返されることはないだろう。だが民主主義体制の下でも、主権者である国民が、ポムゼルのように世の中の動きに無頓着で、権力の動きに目を向けず、自分の仕事や出世、身の回りのことばかりに気をとられていれば、為政者は易々と恣意的な政治、自分本位の政治を行うだろう。それに批判的精神を失ったメディアが追随すれば、民主主義はチェックとバランスの機能を失い、果てしなく劣化していく。これは、他でもない現在の日本で起きていることである」
――東京大学大学院教授 石田勇治

【目次】

まえがき(トーレ・D. ハンゼン)

「私たちは政治に無関心だった」 1930年代ベルリンでの青春時代
「ヒトラーはともかく、新しかった」 国営放送局へ
「少しだけエリートな世界」 国民啓蒙宣伝省に入る
「破滅まで、忠誠を」 宣伝省最後の日々
「私たちは何も知らなかった」 抑留と、新たな出発
「私たちに罪はない」 一〇三歳の総括

ゲッベルスの秘書の語りは現代の私たちに何を教えるか(トーレ・D. ハンゼン)

『ゲッベルスと私』刊行に寄せて(石田勇治)

ブルンヒルデ・ポムゼル[ポムゼル ブルンヒルデ]
著・文・その他

トーレ・D. ハンゼン[ハンゼン トーレ ディー]
著・文・その他

石田 勇治[イシダ ユウジ]
監修

森内 薫[モリウチ カオル]
翻訳

赤坂 桃子[アカサカ モモコ]
翻訳

内容説明

ヒトラーの右腕としてナチ体制を牽引したヨーゼフ・ゲッベルスの103歳の元秘書が、69年の沈黙を破り当時を回想する。

目次

「私たちは政治に無関心だった」―一九三〇年代ベルリンでの青春時代
「ヒトラーはともかく、新しかった」―国営放送局へ
「少しだけエリートな世界」―国民啓蒙宣伝省に入る
「破滅まで、忠誠を」―宣伝省最後の日々
「私たちは何も知らなかった」―抑留と、新たな出発
「私たちに罪はない」―一〇三歳の総括

著者等紹介

ポムゼル,ブルンヒルデ[ポムゼル,ブルンヒルデ] [Pomsel,Brunhilde]
1911年生まれ。1933年にナチ党員になり、ベルリン国営放送局で秘書として働く。1942年に国民啓蒙宣伝省に移り、ヨーゼフ・ゲッベルスの秘書の一人として終戦までの3年間勤務。総統地下壕の隣にある宣伝省の防空壕で終戦を迎えてソ連軍に捕えられ、その後5年間、複数の特別収容所(旧ブーヘンヴァルト強制収容所など)に抑留。解放後はドイツ公共放送連盟ARDで60歳まで勤務。2017年1月27日、国際ホロコースト記念日に106歳で死去

ハンゼン,トーレ・D.[ハンゼン,トーレD.] [Hansen,Thore D.]
政治学者、社会学者。経済ジャーナリストおよびコミュニケーション・コンサルタントとしても活動し、成功をおさめている。国際政治および諜報機関の専門家でもある

石田勇治[イシダユウジ]
東京大学大学院総合文化研究科教授。専門はドイツ近現代史。マールブルク大学Ph.D.取得。ベルリン工科大学客員研究員、ハレ大学客員教授を歴任

森内薫[モリウチカオル]
英語・ドイツ語翻訳家。上智大学外国語学部フランス語学科卒

赤坂桃子[アカサカモモコ]
ドイツ語・英語翻訳家。上智大学文学部ドイツ文学科および慶應大学文学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

136
彼女のインタビューのところは一気に読んだ。最後の編者のページの所には、彼女のインタビューをさらに載せて欲しかったと思う。さて、彼女に罪はないのか? ドイツ国民として責められるべきかと思う。しかし、彼女が深く語らない収容所で体験したこと、その後の人生で、彼女は罰を受けているように思うのだ。彼女の両親は彼女の稼ぎで暮らしたのではなかったか。彼女の今の語りは、彼女が戦後に生き延びていくために、自分なりに消化した内容となっているだろう。映画は観る気がしない。2018/11/05

kinkin

116
昨年106歳で亡くなった著者の自伝。ナチスのゲッペルス宣伝相の秘書を務めていた時の話以外に以前交友のあったユダヤ人のことも書かれていた。ナチスとユダヤ人の間で起こったことは言わずものがな。彼女がナチスの片棒を担いでいたことは否定できない。しかし独裁者や大きな力に協力したり加担するときというのはごく簡単にそうなってしまうのだな。そしてそれが何を起こしているかについて疎くなってしまう。今世界ではポピュリズムの動きが大きくなっている。ごく普通の人々が彼女のようになる機会も増えてゆくのかもしれない。図書館本2018/11/16

こばまり

65
先日「何故ナチスを読むのか」と問われうまく答えられなかったが、その大きなモチベーションの一つを本書で再認識できた。即ち人々が否、私が右傾化する恐怖である。物質的幸福の追求と保身、そして政治的無関心という普遍的な特性に、不安と嫉妬というスパイスが加わった時、正義は揺らぎ大衆は容易く誘導されてしまう。しかし、民主的法治国家存続の為にまだ勝機はあると本書は説く。それには知るだけでは不十分だ。当然乍ら行動力が求められる。2018/07/24

HANA

64
ナチス時代を生きた一人の女性の証言。あたかもゲッベルス個人秘書の証言のように書かれているが、実際は宣伝相に勤めていただけでゲッベルスに新しい発見が出たわけではない。基本的に当時の空気や職場環境について語っているわけであるが、今となってはその空気感が貴重な気がする。あと個人の語りに主幹が介在するのは当たり前で、この辺社会学って民俗学等に比べて遅れているのかな。ただ後半の解説じみたものは、リベラルの悪い面、安全地帯からの過去の断罪や自己の思想への無批判等が露骨に出ていて読んでいて不快。こちらは読まずとも良し。2020/01/31

小木ハム

44
政治に全く興味がなかった元ナチ宣伝相秘書の回想。彼女はただ生活のために安定した仕事がほしかっただけ。見て見ぬふりに徹した。盲従は、人々の無知無関心が下地にあり、その下には経済的、精神的な余裕(教養)のなさがある。目先の生活とを天秤にかければ大半の人は生活を取る。世の中は事程左様に誘惑が多く、多忙で、余裕がない。皮肉にも彼女はこう述懐する『どんな状況でもしてはいけないのは無批判に何かに従うことよ。もちろん状況によっては従わなければならない場合もある。でも単なる怠惰から『はい』と言ってしまうべきではないわ』2020/12/24

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