その“脳科学”にご用心―脳画像で心はわかるのか

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その“脳科学”にご用心―脳画像で心はわかるのか

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  • サイズ B6判/ページ数 329p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784314011297
  • NDC分類 491.371
  • Cコード C0040

出版社内容情報

買わずにいられない脳? 愛情を感じている脳? 政治を考えている脳?――「脳科学の濫用」と「神経中心主義」へ警鐘を鳴らす書。

《脳科学リテラシーを身につけるために》
ビジネス、中毒研究、法廷などで使われる大衆受けしそうな脳科学の成果をメディアが喧伝することによって、心の働きが解明されたと曲解されている現状を、精神科医と心理学者が豊富な事例をもとに解説する。

発展途上にある脳科学を実社会で応用する際に生じる問題を鋭く指摘し、その本来あるべき姿を示す。

 * * *

私たちが本書を書いたのは、錨(いかり)の役割を果たしたかったからだ。この企ての狙いは、脳科学やその代表的な道具である脳画像法を批判することではない。まず何よりも、無分別な脳科学について、すなわち、過剰な単純化、勝手気ままな解釈、さらには法や商業、臨床、哲学の領域における脳科学の時期尚早の応用を暴露することにある。第二に(といっても、これまた重要なのだが)、人間行動を理解するためには、脳は最も重要な分析のレベルであり、心(脳の活動の心理的産物)はたいした意味は持たないという思い込みが、ますます広まっている現状への批判にある。
(エピローグ「脳よりも“心”」)

序 脳科学の時代にあって見失われる“心”
「これが政治を考えている脳だ」/新たなグランド・ナラティヴなのか?/危うい神経中心主義/本書の目的と概要

第1章 これがアフマディネジャードについて考えているあなたの脳です――脳画像法とは何か?
脳画像法の短い歴史とその仕組み/心脳問題/骨相学/逆推論/懐疑心を抱くべき六つのこと/肝に銘ずべき三つのこと/脳スキャム

第2章 買(バイ)オロジスト参上――ニューロマーケティングの台頭
購買行動の仕組みを解明せよ/カーネマンと行動経済学/何が「購入ボタン」を押すのか/データの解釈が問題だ/洗脳問題/ジャンク科学なのか?

第3章 中毒は「脳の疾患」という誤謬
中毒の実態/「脳の疾患」パラダイム/飲まずにはいられない?/中毒の治療/けっきょくは“人”

第4章 秘密を暴露する脳――脳科学と嘘
ポリグラフ検査/有罪知識検査(GKT)/fMRI/嘘にも種類がある/脳とプライヴァシー/有罪の脳?

第5章 扁桃体のせいなんです――神経法学の裁判
神経法学/精神病質者の症例/犯罪の生物学的基盤/心神喪失の判例/脳スキャン画像が法廷にもたらす影響/現状における結論とさらなる難題

第6章 将来、責めを負うのは?――脳科学と道徳的責任
自然の摂理/自由意志と決定論/意識は遅れてやって来る?/公正な世界への信念/責任の未来像

エピローグ 脳よりも“心”

【著者紹介】
サリー・サテル:イェール大学医学部講師。アメリカン・エンタープライズ公共政策研究所の研究員。ワシントンDC在住の精神科医。

内容説明

「愛情を感じている脳」「買わずにいられない脳」「政治について考えている脳」「幸福感に浸っている脳」…ん?ちょっと待った!それっていったい―大衆受けしそうな“脳科学の知見を活用した”研究をマスメディアが喧伝することで、「心の働きが解明された!」と曲解されてしまいがちな現状を、精神科医と心理学者が豊富な事例をもとに解説し、本来あるべき姿を示す。「脳科学の濫用」と「神経中心主義」への警鐘。

目次

序 脳科学の時代にあって見失われる“心”
第1章 これがアフマディネジャードについて考えているあなたの脳です―脳画像法とは何か?
第2章 買オロジスト参上―ニューロマーケティングの台頭
第3章 中毒は「脳の疾患」という誤謬
第4章 秘密を暴露する脳―脳科学と嘘
第5章 扁桃体のせいなんです―神経法学の裁判
第6章 将来、責めを負うのは?―脳科学と道徳的責任
エピローグ 脳よりも“心”

著者等紹介

サテル,サリー[サテル,サリー] [Satel,Sally]
イェール大学医学部講師。アメリカン・エンタープライズ公共政策研究所の研究員。ワシントンDC在住の精神科医

リリエンフェルド,スコット・O.[リリエンフェルド,スコットO.] [Lilienfeld,Scott O.]
エモリー大学心理学部教授。ジョージア州アトランタ在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

CCC

10
複数の説明、解釈が可能なデータから、なぜか答えが出てしまう。それが<脳科学>の現状になってしまっている。脳科学を現代の骨相学にしないためには、錯誤相関に配慮した検証と、現実への慎重な適用が必要である。といった感じか。インドでは脳科学に基づいた嘘発見器を犯罪の証拠として扱っている、という話が驚きだった。アメリカの司法にも影響しているらしい。実用が効用、理論に先行している感が否めない。ところで英題から見て脳科学はNeuroscienceでいいんだろうか。なにか釈然としないものがものがあるが……。2018/09/27

GASHOW

10
目的が、“無分別な脳科学について、すなわち、過剰な単純化、勝手気ままな解釈、さらには法や商業、臨床、哲学の領域における脳科学の時期尚早の応用を暴露することにある”という。ウエブニュースは、訴訟されない軽めの炎上を狙った見出しをつけるし、読者は本文をきちんと読まない。サイエンスライターでないと勘違い記事を平気でかけらだろう。脳科学のトピックをまとめてくれているねでこの本はおすすめだ。2017/12/13

或るエクレア

10
美女の写真とアフマディネジャドの写真で同じ脳の反応が出たり、ペプシとコークの人気の差はパッケージにあるとか、脳科学で嘘を見破るのは怪しいとか、依存症の人は意外と治ってるとか個別のお話は面白いものが多かった。しかし文章がちと読みにくい感じかも。脳画像は(対象画像との)引き算で色のない所もちゃんと活動してるし、1つの箇所が異なる仕事をすることも多い。あのカラフルな写真が出てきたら身構える癖はつけておこう。2017/03/10

おやぶたんぐ

7
乱読してきた脳関係書籍の一応の締めくくりに選んだ一冊。脳科学の様々な可能性を論じる他書、取り分け「暴力の解剖学」等を読んでいると一際味わい深い。脳画像だけでなく、日本の捜査機関にも取り入れられているポリグラフその他も対象として論じる第4章(この種の装置が実験室内での‘ 実績 ’ で権威付けられることの危うさ!)が出色。2020/11/26

紙魚

7
タイトルが全て。証拠も何もない反論でしかないが何事も反対意見は必要なのだ。脳科学素人の課題読書としたい本2020/05/28

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