出版社内容情報
超心理学という学問の現状と、科学的手法で研究されているもののアカデミズムで受け入れられない実態を、第一人者が解説する。
テレパシーや透視などの現象の解明を目指す超心理学という学問は、正統的な科学の手法で研究されているものの、科学者たちからオカルト扱いされ、まともにとりあわれず「封印」されてしまう。
日本における超心理学の第一人者が、その研究内容や成果などを詳細に解説するとともに、正しくても理解されない実態を明らかにし、科学のあるべき姿を問う。
【目次】
序章
予知かそれとも偶然か/超心理学協会/デューク大学とJ・B・ラインの研究/ライン研究センター/本書の構成
【第 I 部 超心理学の実態】
第1章 テレパシーの証拠をつかんだ
ガンツフェルト模擬実験/厳密なガンツフェルト実験の成果/不遇な「現代のガリレオ」
第2章 米軍の超能力スパイ作戦
マクモニーグルの遠隔視実験/スターゲイト・プロジェクト/遠隔視実験を改良した透視実験/ガンツフェルト実験とのちがい/スターゲイト・プロジェクトの幕引き
第3章 超能力の実在をめぐる懐疑論争
トンデモ超能力対談/かたくなな否定論者/超心理学の不祥事/厳密化する超心理学
【第 II 部 封印する社会とメディア】
第4章 奇術師たちのアリーナ
ホットリーディング/奇術師 VS 奇術師/私の来歴/超心理現象に興味をもつ人
第5章 能力者と称する人々
ナターシャの人体透視/御船千鶴子の千里眼事件/能力者研究の背景/「自分には超能力があります!」/職業欄はエスパー
第6章 マスメディアの光と影
ドラマの科学監修/能力者へのインタビュー/大衆の受容と排除/心理学より工学だ/マスメディアは両刃の剣/演出かやらせか
【第 III 部 封印は破られるか】
第7章 心の法則をもとめて
東洋的な問い/ヒツジ・ヤギ効果/ESPの発揮を高める要因/超心理学の実験者効果/超心理現象は無意識のうちに起きる/内観報告による心理分析
第8章 予知――物理学への挑戦
未来は予感できる/予知も透視のひとつか/透視の焦点化/簡単に実施できる予感実験
第9章 意識に共鳴する機械
感情エージェントが笑う/乱数発生器によるミクロPK実験/地球意識プロジェクト/下降効果のとらえにくさ/超心理現象の情報システム理論
第10章 霊魂仮説について考える
霊魂という万能仮説/懐疑論者が一目おく超心理現象/霊魂は肉体の死後も存続するのか/霊魂仮説から超心理発揮仮説へ/詰めこみ理論から拡がり理論へ
終章
物理学者とのオカルト対談/オカルト論議は信念論争/封印構造の認知的側面/封印は解かれるか
あとがき
【付録】「用語集」「統計分析の基礎」「読書ガイド」
索引
【著者紹介】
石川幹人(いしかわ・まさと)
1959年東京生まれ。東京工業大学理学部卒。同大学院物理情報工学専攻、一般企業での人工知能研究などを経て、1997年明治大学文学部助教授。2004年同大学情報コミュニケーション学部教授。現在同学部長。博士(工学)。
専門は認知情報論および科学基礎論。超心理学研究をライフワークとし、日本の第一人者。2002年ライン研究センター客員研究員。ASIOS(超常現象の懐疑的調査の会)発起人メンバー。
著書に『人間とはどのような生物か』ほか。
内容説明
超心理学の研究内容や成果を解説するとともに、それらが学問として受けいれられない背景を明らかにし、科学のあるべき姿を問う。テレパシー、透視、念力などの解明を目指す学問の第一人者による、渾身の書き下ろし。
目次
第1部 超心理学の実態(テレパシーの証拠をつかんだ;米軍の超能力スパイ作戦;超能力の実在をめぐる懐疑論争)
第2部 封印する社会とメディア(奇術師たちのアリーナ;能力者と称する人々;マスメディアの光と影)
第3部 封印は破られるか(心の法則をもとめて;予知―物理学への挑戦;意識に共鳴する機械;霊魂仮説について考える)
感想・レビュー
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