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出版社内容情報
世界最大規模のアウトサイダー・アート美術館である
内容説明
「アウトサイダー・アート」とは―正規の美術教育を受けていない作家の「表現したい衝動」による独自の芸術。フランス美術界の巨匠、ジャン・デュビュッフェが提唱した「アール・ブリュット(生の芸術)」は、とくに有名で美術界への影響も大きい。ボーダーレス・アートやアートセラピーなどとの関わりで、福祉・教育・医療関係者からも注目を集めている。カラー作品図版100点。
目次
ごあいさつ(北岡賢剛)
展覧会データ
浮上しはじめた日本のアール・ブリュットたち
対極間の電気ショート
作品紹介
同行一人―アウトサイダー・アーティスト巡礼行
アール・ブリュットの実践と研究の現場を訪ねて―スイス、ドイツ、オーストリア取材記
芸術を通じて響き合う魂―創作力と技術力
アール・ブリュットと「関係」すること
著者等紹介
はたよしこ[ハタヨシコ]
ボーダレス・アートミュージアムNO‐MAアートディレクター/絵本作家。1949年生まれ。全国でさまざまなアウトサイダー・アート作品を発掘し、多くの展覧会をキュレーションした。2004年から就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
凛
4
「アウトサイダーアートこそが本物の美術である」なんて極論は持たないけれど、「アウトサイダーアートの方が真に迫っているものがある確率の高い美術」と個人的には言えよう。これに感化されてスイスはローザンヌの美術館に行ったのは良い思い出。本に載ってないものばかりで本当に感激しました。行った時はヘンリー・ダーガーくらいしか知っているのはなかったな。2013/01/29
きし
3
その人の心の底からの本音というものは、人の目に触れないところで、ひっそりと息をしているものかもしれない。人の目に触れることを前提としたもののすべては、多少なり脚色されてしまうものだ。端的にいえば、着飾ってしまったり、格好つけたりしてしまう。つまり結局はこの文章などは多分にキザである、ということだ。はじめは立ち読みでもいい。しかし一度見てしまったが最後、あなたは必ずその場でこの本を買うことになるだろう。この本は、あなたの人生を変えることになる。必ず。2008/03/11
六波羅
2
西洋と日本のアールブリュットをカテゴリーごとにわけて共通項を発見する企画。第1章の《人のカタチ》にカテゴライズされているオーストリアの『ヨハン・ハウザー』と日本の『久保田洋子』はよく似てる。どちらも強い筆力で描いた作品が暴力的にこちらに迫ってくる。そして『久保田洋子』の作中の女性の顔が本当に酷い。ほうれいせんが、すごいのだ。雑誌見て、かわいいと思った女性を描いてるらしいのだが不思議だ。美的感覚が違うのだろうか?
サニジョプッ
2
多くの人に読んでもらいたい。「とりあえず自分も何か作ってみようかしら!」という根源的創作衝動を刺激してくれる。芸術は専門家だけのものじゃない。目的的なものでもない。作りたいから作る、やりたいからやる、シンプルでストレートですっきりしている。2013/11/25
Hideki Nakane
1
これを見れば、なぜ日本のアウトサイダー・アートが欧米で高い評価を受けているのかが素直に分かる。狂気ではなく、平和的。断絶でなく、飛翔。それは日本的・オリエンタルな価値でありながら、世界的・普遍的共通項でもある。このような作品を掘り起こし、世に出した関係者に敬意を表したい。2012/05/29