出版社内容情報
<書物復権2005年・8社共同復刊>
水戸学や国学など幕末・維新期の思想的相克を背景に、日本ナショナリズムの成立とその命運を巨視的に描出する野心作にして、この分野の基本文献。
★姜 尚中さん(東京大学教授)「私のおすすめ」(「i feel」出版部50周年記念号より)★
「 橋川文三という人は、ナショナリズムの妖しげな魅力にイカれるぎりぎりのところにいた。だからこそ、麗しさと醜悪さとを同時にはらむナショナリズムの生理を全身でわかっていた。そういう稀有な存在なのではないかと思う。
いまナショナリズムが語られるときに必ず出るのが「心」の問題。唾棄すべきものだと批判するのはたやすいが、なぜ人々が虜になるのか、それをたじろがずに受け止めなくてはいけない。その意味で、ナショナリズムの内的な駆動力を見事に分析した橋川の仕事は現在でも示唆に富む。
丸山真男は、「マルクスを読んでいない」「政治音痴だ」と橋川を評した。しかしそれゆえに、アカデミズムの限界を突破する潜在力を秘めていたと、捉え直すべきだろう。
本書のような、日本のナショナリズムに関する古典的な著作は意外に少ない。小手先で論じる人は多いが、もっと深いところに到達するには橋川文三を触媒にするしかないとすら、私は思っている。」
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「妖しい魅力と醜悪さという、ナショナリズムの表裏を
全身でわかっていた稀有な存在--
今こそ広く読まれるべき、示唆に富む一冊だ」 姜尚中(東京大学教授)
「作者自らは失敗と断ずる不思議な傑作。
ナショナリズムの神秘を表現できるのは、
敗北が勝利へと転ずる両義性のみだったのだ」 大澤真幸(京都大学教授)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nobby
Ikkoku-Kan Is Forever..!!
あじゅ
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