出版社内容情報
電磁気学を学ぶ上での最高の入門書。21世紀に向けて25年ぶりの改訂
マクスウェルによって完成された電磁気学は自然現象の理論的記述としてもっとも完全な体系のひとつである。本書は、この電磁気学の理論を現代物理学との関連において組織的・体系的に解説することに重点をおき、その本質的理解に迫る。
この分野の最高の入門書・教科書として高い評価のある著者畢生の古典的名著に、例題を多数とりこむなど25年ぶりの改訂をおこなう。
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電磁気学の書物のほとんどが、静電気の解説にはじまり、いろいろな法則がつけ加わり、
最後にマクスウェルの方程式があらわれるという構成をとるのに対して、
本書は簡単な実験事実からまずこの方程式を導いておき、その一般的性質と静止物体中の
現象論の理解からはじまる。
静電場・定常電流・静磁場・電磁場などの問題のあつかい、
ついで運動物体の電磁気学から特殊相対論へ、最後に量子電磁気学への道を示すところでおわる。
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第1章 真空電磁場の基本法則
1. 場の概念
2. 電場と磁場の定義
3. Coulombの法則
4. Faradayの電磁誘導の法則
5. Ampereの法則
6. 電荷保存則と変位電流
7. Maxwellの方程式
第2章 Maxwellの方程式の一般的性質
1. 点電荷と電磁場との共存する体系
2. 座標変換と時間反転
3. 電磁ポテンシァルとゲージ変換
4. エネルギー保存則
5. 運動量保存則
[問題]
第3章 静止物体中のMaxwellの方程式
1. 静止物体中の電磁場
2. 物質中のMaxwellの方程式
3. Ohmの法則
4. エネルギー保存則
[問題]
第4章 静電場
1. 静電場の基本方程式
2. 電荷分布による静電場
3. 静電場の多重極展開
4. 静電場のエネルギー
5. 導体系の静電場
6. 誘電体中のGaussの法則
7. 誘電体中の境界条件
8. 境界値問題
[問題]
第5章 定常電流
1. 定常電流の基本法則
2. 定常電流による静磁場の決定
3. ベクトル・ポテンシャルの多重極展開
4. 定常電流による磁場のエネルギー
5. 定常電流の分布
6. Joule熱最小の定理
[問題]
第6章 静磁場
1. 静磁場の基本方程式
2. 永久磁化
3. 境界条件
4. 物質の極性
[問題]
第7章 準定常電流
1. 準定常電流の基本法則
2. 線状回路
3. 準定常電流の空間的分布
[問題]
第8章 電磁波
1. 真空中の電磁波の基本法則
2. 真空中の電磁波
3. 誘電体中の電磁波
4. 電磁波の反射と屈折
5. 導体中の電磁波
6. 電磁波の回折
7. 電磁波の散乱
[問題]
第9章 電磁波の放射
1. 遅延ポテンシァルと先進ポテンシァル
2. 多重極放射
3. 点電荷による電磁波の放射
4. 点電荷による電磁波の散乱
5. 電磁波の放射の反作用
[問題]
第10章 運動物体の電磁気学―特殊相対論へのあゆみ
1. Hertzの理論
2. Galileiの相対性原理
3. Hertzの方程式と実験事実との比較
4. Lorentzの理論
5. Michelson-Morleyの実験
[問題]
第11章 特殊相対論
1. 特殊相対論における時間と空間
2. Maxwellの方程式のLorentz変換
3. テンソルと共変性
4. 相対性力学
5. 電磁波の放射の反作用と共変性
[問題]
第12章 電磁場と変分原理
1. 古典力学と変分原理
2. 点電荷と電磁場の共存系
[問題]
付録A 初等ベクトル解析
[問題]
付録B 直交関数系
[問題]
内容説明
マクスウェルによって完成された電磁気学は、自然現象の理論的記述としてもっとも完全な体系のひとつである。本書は、この古典電磁気学の理論を物理学系・工学系の学生に、組織的・体系的に理解してもらうことを目的に書かれたものである。
目次
第1章 真空電磁場の基本法則
第2章 Maxwellの方程式の一般的性質
第3章 静止物体中のMaxwellの方程式
第4章 静電場
第5章 定常電流
第6章 静磁場
第7章 準定常電流
第8章 電磁波
第9章 電磁波の放射
第10章 運動物体の電磁気学―特殊相対論へのあゆみ
第11章 特殊相対論
第12章 電磁場と変分原理
感想・レビュー
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しとらす
T2T3
みかん
嘉村 崇宏