出版社内容情報
サブタイトル 意味論と様相論理学の研究
感想・レビュー
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roughfractus02
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命題の真偽は命題論理で調べられるが、「必然」「偶然」の主観的な命題の真偽はどう調べるのか? 当初意味論の検討なしにこの問いを提示した様相論理に対し、著者は必然性の側から□A(Aは必然である)の真理条件を「Aはすべての状態記述において真である」とし、この条件なら論理的に真となると主張した。本書が出た1950年代、著者の刷新は限定的だったが、その後存在論的証明に至る晩年のゲーデルの思考を触発し、クリプキの可能世界意味論を用意した。著者もアメリカ亡命後はサイバネティクス研究のメッカ、メイシー会議に参加している。2017/02/12