出版社内容情報
「痛み」の森に分け入る
その意味を取り戻すために
加賀乙彦氏 推薦
二十世紀は、医学の進歩による鎮静剤の開発によって痛みの消去をもたらした
とともに、そういう薬剤によっては除きえない痛みの大群をも生み出した。
(中略)痛みが私たちにとって切実な問題であるという自覚から、
モリスのこの本を読むのが私はいいと思う。
内容説明
「痛み」は愛のように神秘にあふれ、自分とは何かを問いなおす、根本的かつ人間的な体験である。本書は、「痛み」をキーワードとする体験のほとんどを網羅し、現代の痛みをめぐる医学知識を援用しながら、古今の文学や哲学、キリストの磔刑やラオコーン像、アリストテレスやカント、ゲーテやサドなどを題材に取り上げつつ、肉体の痛みと精神の痛み、本物の痛みと偽物の痛みという二項対立を超え、「痛み」の歴史的、文化的、心理社会学的構造を探究する。
目次
序章
第1章 生きている痛み―神秘かパズルか
第2章 痛みの意味
第3章 目に見えない流行病
第4章 喜劇の痛み
第5章 ヒステリー、痛み、ジェンダー
第6章 痛みの幻視体験と苦しみの政治学
第7章 痛みは頭のなかにある
第8章 痛みの利用
第9章 痛々しい快楽―美と苦痛
第10章 セックス、痛み、あのマルキ・ド・サド
第11章 悲劇の痛み
第12章 痛みの未来



