出版社内容情報
政治家や実業家の汚職、差別や排除、麻薬取引、過激な民族紛争、宗教的な狂信、化学兵器や遺伝子分野での実験への不安。「今、かつてないほどに、われわれには『哲学する』理由がある」――「声を大にして言おう。哲学者の使命は、沈黙することではない。哲学者が役割を果たすのは、自分の殻の中でではない。道端や街頭で、人々の生活に入り込むことによって(略)なのだ。誰かれかまわず話しかけ、問いかける。(略)もし哲学者が何かを教えることができるとすれば、この姿勢だけだ」(本書より)
日曜日のパリ、午前11時。バスチーユ広場のカフェに集まってきた人たちは、哲学者とディスカッションを始める。「哲学カフェ」の生みの親が日常に哲学を取り戻す試みを綴る
【目次】
はじめに
1 ある日曜日、バスチーユ広場で
2 カフェでの哲学
3 街角の哲学者
4 哲学の冒険
5「哲学相談所」
6 相談の現場で
7 相談者たち――人生を癒す哲学
8 グループでの哲学診断
9 真正さについてのセミナー
10 旅へ
訳者あとがき
【著者】マルク・ソーテ(Marc Sautet)
1942年、パリに近いシャンピニーに生まれる。ソルボンヌ大学を卒業後、ナンテール大学の非常勤講師などを経て、90年よりパリ政治学院哲学博士。個人や企業を対象にした「哲学相談所」を開くなど、普通の人々に向けて哲学を語る活動を続けた。1998年逝去。
【翻訳】堀内 ゆかり(ほりうち・ゆかり)
学習院大学外国語教育研究センター教授。学習院大学文学部フランス文学科卒業、同大学院博士前期課程修了。同博士後期課程在籍中にベルギー国立リエージュ大学へ留学。同課程満期退学後は、フリー通訳などを経て、現職。共訳書にバタイユ『アブサン』『時の主人』、訳書にフォレスト『永遠の子ども』(以上、集英社)、コラス『遥かなる航跡』(集英社インターナショナル)ほかがある。
内容説明
ティータイムに哲学を。日曜日のパリ、午前11時―バスチーユ広場にある〈カフェ・デ・ファール〉に集まってきた人たちは、哲学者とディスカッションを始める。「安楽死は必要か」「暴力とは何か」「生に意味はあるのか」。世紀末をむかえる今こそ、占いよりもオカルトよりも、哲学が必要なのだ、とマルク・ソーテは言う。日常の言葉でやさしく語る、新しい哲学の登場。
目次
1 ある日曜日、バスチーユ広場で
2 カフェでの哲学
3 街角の哲学者
4 哲学の冒険
5「哲学相談所」
6 相談の現場で
7 相談者たち―人生を癒す哲学
8 グループでの哲学診断
9 真正さについてのセミナー
10 旅へ
感想・レビュー
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