出版社内容情報
「数学の羽ばたきには無限の空間もなお狭く,その可能性は天界の星のように窮まりない」(本書より)この本は,素数や非ユークリッド幾何,トポロジーから近年脚光を浴びているフラクタルやカオス,ソリトンまで,数学者の華麗な思索の冒険を絶妙のタッチで興味深く解説したものである。知的興奮が満喫できる,現代数学への最高の道案内の書!
内容説明
この本を読むには、何ら数学的予備知識はいらない。数学について好奇心さえもっていれば、一気に読み進められる。素数や複素数、非ユークリッド幾何やトポロジーなど、すでに既知のテーマを目配りよく解説するのみならず、近年になって脚光を浴びているカタストロフやフラクタル、カオスやソリトンといった興味深い理論の核心まで、読者を導いてくれる。現代数学への最高の道案内であり、知的興奮が満喫できる数学物語。
目次
数学の本質
素数を求めて
欄外の書込み
ユークリッドの本の読まれていない巻
平行の議論
不思議な水瓶
死去した量の幽霊
決闘と怪物
結び目騒ぎ
第五の色
負数の平方根
気まぐれな運命の女神
自然の数学
カタストロフ
カオスの型
二次元半
独りぼっちの波
アルゴリズミはかく語りき
計算可能性の限界
地雷原への突入
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まじぇすた
3
一般向けに数学の紹介を書いたつもりだろうが、数学の知識がある程度ないとついていけない。それ以前に、ただ数学用語をちりばめているだけの印象が強い。まえがきで難しい専門用語を使わないよと期待させておいて、本文ではそこそこの専門用語があたり前のように出てくる。この著者の「2次元より平らな世界」のときはワクワクしながら読めたので、本当に残念でした。数学を俯瞰するこの手の話は、この前読んだマーカス・デュ・ソートイの本の方が良いなと思った。2013/12/12
kondou nobuhiro
0
数学読み物のなかで、わりと初期に出版されたもの。 基本的には理系(not 数学科)大卒向け。 ブルーバックスとかの数学読み物で、中学生向けに書かれているものは、しばしば見かけるが、それよりも踏み込んだ内容。数学素人の私には、新鮮な内容でとても面白かった。 語り口が軽快なのもよい。 数学読み物が好きだけど、無限とかπとかの話題に飽きた人に。2005/10/02