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自己喪失の体験

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  • サイズ B6判/ページ数 182p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784314005180
  • NDC分類 198.24
  • Cコード C0011

出版社内容情報

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この本は、ある日突然、自己と呼ばれるもの一切を失った
女性自らが綴った体験の記録です。
自己を失って後、さまざまな不思議な経過を辿り、自己が
無いまま全く新しい生き方に入った体験をくわしく述べます。

普通、自己があることは自明の理のように思えますが、
著者はその前提に疑問を投げかけます。また、自己喪失
の体験を通して、自分とは一体なんなのか、自己と世界とは
いかなる関係にあるのか、といった人間存在にとって本質的
な問題を掘り下げていこます。

最も刮目すべきは、その後、著者は内なる沈黙、空虚な内部を
通り過ぎて「主客を超えた境地」に到達したということです。
著者はキリスト教文化圏で育った人ですが、この境地は、
仏教や禅でいうところの「無我の境地」「窮極の悟り」と
共通点があるようです。

自己とその本質、人間存在の秘密を照射・省察する異色の体験記。

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この書を「宗教的」なものとして片づけるのではなく、
人間の生と死の意味を見きわめようとする関心をもって読んでほしい。
・・・・・
この書で述べられた自己喪失の体験を病的なものと思ったり、
きわめて特異なものと考える人も多いと思うが、著者はこれは
すべての人が生涯の終わり近く、あるいは死後に入る過程で
あり、たまたま隣家の老婦人と話し合って分かったように、
かなりの多くの人々が、何も語らないか、語り得ないまま
同様な経験をしていると考えている。
・・・・・                   訳者あとがき より

内容説明

内なる沈黙、空虚な内部を乗り超えた先に待っていた「主客を超えた境地」とは。ある日突然失われた自己。自己の本質、人間存在の真相に迫る異色の体験記!

目次

自己喪失の旅
この旅についての省察(沈黙した心;友人の質問に答えて;キリストはどこにいるのか;純粋主体性;自己;おわりに)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Chaturdashi Yura

4
『神はいずこに』のいわば姉妹編。内容については相当高度なので何とも言えないところが多いが、キリスト教修道霊性の厳しさと底知れなさ、そして著者が自分の身に起こった出来事について淡々と語っていく冷徹な筆致に身のすくむ思いがした。本当に恐ろしい本だったがいずれまた読み直すことになるはず。2013/06/25

うちこ

3
「洞察は来ては去ってゆくもので、それを留らせるためにはともに流れて行くほかありません」とは! 著者さんと同じ旅には出ていなかったとしても、日常のなかで自分の中に起こるさざ波を言い表す表現として、とてもしっくりいく表現ありました。「静寂点」「純粋行」「純粋主体性」「情意」。この4つ。普段の生活の中で感じることを表わす言葉として、いままで使ったことがなかった、かゆいところでした。2009/12/20

3
作品、ではなく文献。の印象ですね。 「東西の瞑想者に捧ぐ」の文字に集約される内容。 理知的な文章ながら、社会生活を送るための殻よりも内側へ働きかけてくるため、正直苦しさもあり。 最終的な理解には及ぶに至れないのは当然だけど、自分の段階やその意味がクリアになってスッキリすると同時に、宗教の壁や瞑想の疑問に明るさを示されたことも収穫。 勧めてくれた知人には感謝です。2010/02/01

きびきび

3
そぎ落とされた爽快感。

obata yuji

2
これはかなり興味深い内容だったと思います。宗教性という偏ったイメージは皆無でした。確かに祈りはありますが息をするような日常で、その先は何もない。そして存在の認識すら意味をなさないまま、無色透明の何かに入り込んでいく。これは私の例えです。文字にすればすぐに意味が表れてくるので、方便としてそう例えるしかない世界を真正面から伝えてくれます。

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