内容説明
どのようにして地球上で情報複製機構が自然発生的に生じたのであろうか?著者は、オパーリンらの提唱する化学進化説の論理的欠陥を徹底的にかつ緻密に批判して、ここに新しいシナリオを提起する。地球上に最初に登場した生命は今日の生命とは全く異なる設計でできていた。今日の生命の基礎にある巨大有機分子からではなく、微小な鉱物結晶―文字通りの粘土―から最初の生命はできていたのである。その後の進化的過程を経て、ある段階で、粘土生物からDNA生命へ大転換が起こった―これが、「遺伝的乗っ取り」である。本書は、生命の起源の謎に関心をもつ多くの読者に衝撃を与えた。この一見大胆にみえるシナリオの方が、従来の説に比べて、実に生き生きと説得力をもって展開されていることに読者は驚かされるであろう。
目次
1現在流行している考え方
2 3つの疑問点
3 進化に関する疑問
4 遺伝的乗っ取り
5 最初の遺伝物質の性質について
6 最初の生物構成物質
7 最初の生命
8 炭素の参入
9 革命
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- キーリVIII 死者たちは荒野に永眠る…