内容説明
男性観・女性観の変動、親子関係の変容、家族の解体―そんな中で、「父親」という存在は大きく揺れ動いている。人は自分の父親とどうかかわるべきか。そして父親はいかにあるべきなのか。本書は、ユング心理学の立場から「父親」というテーマに迫るものである。第一線の分析家たちが、豊富な事例を用いながら、多様な角度からの検討を加えている。
目次
概論 現代の父親像とユング心理学(ユング心理学への導入;父親のイメージとその意味)
父親の精神病理と自我の発現
半分だけ生きる人たち
父親のアニマ
性交中の両親のイメージ
情愛に満ちた父親を求めて
食思不振症の隠された身体言語
元型的な男性性―その神話と女性に対する意味
権威の発達の諸相
個人の運命における父親の意味