出版社内容情報
ウェーバーの理解社会学とフッサールの現象学を総合し現象学的社会学の領域を切り開いたシュッツ。本書は,彼の主著『社会的世界の意味的構成』とアメリカ亡命後の約20の論文から様々なテーマを抜粋し,彼の全体像を理解できるように編集してある。日常的な場で出会う他者とのコミュニケーションの可能性を追求し,文化人類学に貴重な示唆を与えてくれる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
coaf
4
卒論のテーマが言語哲学からコミュニケーションに移ったことと、シュッツについての研究をしようと思ったことから再読した。2013/10/26
coaf
4
卒論のために読んだ。僕が卒論でやりたいテーマや参考になる思考法が記されており、読んだ価値があった。2013/09/05
バグマン
3
卒論の参考文献。読むのに一月かかった…。シュッツがこの本で提示した理論の中で中核を占めているのは「人々の生活世界はレリヴァンス(優位性)体系によって構造化されている」というところだろう。僕たちの生活世界の認識作用を図式化すると、「目下の関心」を中心として、優位性のグラデーションをなす等高線のように表現することができる。これがレリヴァンス体系だ。その図式の中でもっとも外縁的な部分が、僕たちに所与のものとして与えられている自明性の領域である。しかしこの自明性の領域は、社会集団ごとに随分違っていることが分かる。2013/11/16
ゆうき
3
他者の行動は認識できても理由や志向は認識できない。そこには自分自身の主観的な解釈が存在する、その自己解釈から観察された他者の行動を別の意味に置き換えて客観的に認識することで他者理解をすることが可能になる。理念化をすることにより過去の体験を通じて未来に対して確かな期待を表裏することができる。2012/05/30
Mentyu
2
とにかく難しかった。当たり前を問う現象学だからこそ、認識の根本的な問題に切り込んでいくのだが、とても一読して理解できたとは言えない。2024/02/14
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