悪について

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悪について

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  • サイズ B6判/ページ数 209p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784314000284
  • NDC分類 146.1
  • Cコード C0010

出版社内容情報

現代には悪がみちみちている。
愛よりは金や物に魅せられた人たち。
血も涙もない能面のごとき顔をした権力者。
人間が人間でない,このような行動の原因を,著者は数々の実例をもって心理的・社会的に分析する。
読者に寒気を与える説得力をもつ前著の姉妹篇。

*******************

社会にはびこる悪
   人間の心にひそむ悪


悪の根源を  心理的・社会的に分析する

人間の本性とは

         同著者「愛するということ」の姉妹篇

*******************

人間にひそむ諸々の悪。

非行・殺人・裏切はては戦争まで、現代には悪に対する不安が充ちている。
それらの悪の根源は奈辺にあるのか?
そして人間は悪に勝てないのか?

愛情よりは金や物に魅惑された人たち、
血も涙もない能面のごとき顔をした権力者。
あるいはまた特定の宗教や思想に身をゆだね、
自己を喪失した人たち。
人間が人間でないこうした行動の原因を、
著者はヒットラーを始め、歴史上・文学上の実例をあげて分析、
読む人に悪寒を感じさせる説得力をあたえている。

*******************

一 人間  --  狼か羊か
二 「激情」の種々の形態
三 死を愛することと生を愛すること
四 個人のナルチシズムと社会のナルチシズム
五 近親相姦的きずな
六 自由、決定論、二者択一論

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

青蓮

106
同著者の「愛するということ」を読んで面白かったので、こちらも手に取りました。悪の根源を心理的、社会的に分析した本。正直、私にはちょっと難しくて消化不良のまま読了してしまいました。書かれたのが結構前なので内容的にもちょっと古い感じがしましたが、それでも興味深いものでした。「悪とは人間的なるものであり、退行のポテンシャルであり、ヒューマニティの喪失であるがためにこそ、われわれすべての者の内部に存在する。われわれがそれを自覚すればするほど、他人を裁く地位にたつことはできなくなる」全てはこの文章に収斂されるかと。2016/03/25

青蓮

89
再読。前回読んだ時はあまり理解が及ばなかった部分も再読したことで新たに理解が出来ました。全部を理解するにはもう少し読み込む必要がありますが。人が悪を持つその理由を精神分析、心理学、哲学、社会学、歴史上の人物や文学を引き合い出しながら論考する。本書で引用される、宗教的な文献はとても興味深かったです。「悪とは人間的なるものであり、退行のポテンシャルであり、ヒューマニティの喪失であるがためにこそ、われわれすべての者の内部に存在する。われわれがそれを自覚すればするほど、他人を裁く地位にたつことはできなくなる」2019/05/03

テツ

29
悪という概念について、心理的な側面と社会的な側面から見つめて重ねていく思考を曝け出す。人間は悪を憎む。他人の悪行を憎み裁きを下したがる。しかし本来悪はとても人間的なこと。ぼくもあなたもたまたま様々な条件によって今この瞬間は悪を為していないだけで、誰しもがそれをやらかしてしまう存在であるということ。それさえ理解していれば悪を裁くときに私刑的な熱狂とは離れていられる。悪を裁く法律があるのならばそれに従うのはいい。でも悪をそれ以上に裁きたくなるときには、自分の中の悪にも少しは目を向けるべきだ。2019/11/17

meg

28
線を引ながら読む。この対象をフロムという人間が書いたという事実も興味深い。考えることが必須の教科書になるべき書。2024/10/04

いいほんさがそ@蔵書の再整理中【0.00%完了】

23
**哲学**善悪倫理・哲学ネタの小説読解の為読了。世間を騒がせる凄惨なニュース。なぜ、人間は内に潜む“悪”に勝てないのか?その原因を、歴史上、文学上の実例を紐解きながら、読む人に寒気を与える説得力と共に解説!?(紹介文・他より)――何らかの対策を講じなければ、人は必ず失敗(悪に堕ちる・判断を誤る)するという理念のもと。 ⇒続き2013/11/07

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